小学校、中学校、高等学校、大学、

 

それぞれの卒業シーズンを迎え、

 

身近にいる道場生や地域の若者たち、

 

一人ひとりの顔が思い浮かびます。

 

 

誰もが各段階を経て、

 

いまに至っています。

 

私も、小学校の卒業時は「期待」、

 

中学校は「船出」、高校は「挑戦」、

 

大学の卒業時は「門出」、

 

それぞれ新鮮な気持ちを抱いて

 

新しいステージに

 

向かっていったように思います。

 

 

その時々で、

 

桶川空手道会における進退について

 

迷ったことはありませんでした。

 

子どもがたいへん多い世代で、

 

受験戦争とも言われる、

 

常時、熾烈な生存競争の時代を

 

過ごしてきましたので、

 

学業を理由に退会する道場生は

 

多かったように記憶していますが、

 

私には不思議と

 

その迷いがなかったように

 

思います。

 

 

一言で言えば、

 

会長範士や仲間たちとの稽古が

 

楽しかったということに尽きます。

 

そして、

 

自分がこの道場で稽古を続けてきたことで、

 

世界が広がり、

 

着実に成長できているという

 

実感や手応えを、

 

少しずつ感じ始めていたからに

 

ほかなりません。

 

 

すべては、

 

会長範士の当会の設立理念に集約されます。

 

空手道という武道を通して

 

人としての成長を図る こと。

 

スポーツエリートのための

 

施設ではありません。

 

稽古を通して自己の成長につなげる、

 

そのきっかけをつくることが

 

最大の意義であり、

 

指導者が目指しているところなのです。

 

新しい世界は、

 

無限に広がっています。

 

壁にぶつかることも

 

少なくないと思いますが、

 

活路は必ず見い出せるもの。

 

幾多の局面で大事なことは、

 

自分を信じることができるか否か、

 

そこに懸かっています。

 

 

その確かな軸を持つことができたなら、

 

これほど強いことはありません。

 

誤解を恐れずに言えば、

 

相対的ではなく、

 

絶対的なものを培うことができる。

 

 

多くの先輩方をみてきて感じます。

 

継続こそが力であると。 

 

老子曰く、

 

合抱の木は毫末より生じ、

 

九成の台は塁土より起こり、

 

百仞の高きは足下より始まる ――。

 

 

皆、きっと大きく成長できる、

 

そう信じています。 

 

改めて伝えたい。

 

卒業、

 

おめでとう!