道場は、学校とも、職場とも、

 

普段の生活の場とも異なる空間です。

 

静かに集中力を高め、

 

心身は力強く、

 

仲間たちとともに稽古に取り組みます。

 

 

この場においては、

 

どのようなチャレンジや失敗に対しても、

 

誰かが後ろ指を指すようなことは

 

絶対にありません。

 

のちのち、

 

笑いや冷やかしのタネとすることも

 

ありません。

 

全力で取り組むことは、

 

すべてにおいて

 

必ずやその後の糧となります。

 

 

道場での稽古は

 

一人で行っているものではない、と、

 

指揮者に、道場生に、

 

先日の稽古で

 

一言だけ厳しく伝えました。

 

 

黙想から目を開いた瞬間、

 

意識を切り替え集中すべきは一つ。

 

視線は自身の正面に

 

かつ、

 

身体で全体を感じる―――。

 

 

視線とは、

 

自身の進むべき方向を見定めるということ。

 

全体を感じるとは、

 

凝視をせずとも前に立つ

 

指揮者の呼吸、気迫、技、

 

自身の周囲はもちろん、

 

逆サイドにもいる仲間たちの息遣い、

 

気力、動きなど、

 

その場を包むような全体の空気を、

 

体感として

 

鋭敏に感じ取るということ。

 

 

そして、

 

これらは道場生のみが意識をすれば

 

よいということではありません。

 

指揮を執る者が、

 

その最も重要な責任と役割を担っています。

 

つねに動く時間の経過とともに、

 

道場の空気も動く。

 

一定の高い域の中にも、

 

流動的な変化、変動は生じ、

 

そこをどのように導くかは

 

指揮者の言動、

 

その表情や姿勢、

 

指先ひとつから発する佇まいに

 

かかっているのです。

 

 

この指揮者と道場生が

 

一体となった稽古こそが、

 

その取り組みの効果を最大限に引き上げ、

 

個々人の着実な成長につながるものと

 

確信しています。

 

 

今年度、

 

道場生一人ひとりが向上してきたという

 

手応えを感じることができます。

 

どの仲間の顔を思い浮かべても、

 

とてもいい表情をしています。

 

 

年度末が大詰めを迎え、

 

春本番も間近となってきました。

 

これからも皆で、

 

全員で頑張っていきたいと

 

心から願っています。

 

新年度への期待感は、

 

大きい。