渡辺道場の渡辺です。
あまり大きな話題にはなっていませんが、実は今日は歴史的な快挙がありました。
アメリカのデルマー競馬場で行われた、ブリーダーズカップDAYの話なのですが…
今年は日本からBCジュべナイル(2歳G1・ダート1700m)、BCダートマイル(G1・ダート1600m)、BCスプリント(G1・ダート1200m)、BCマイル(G1・芝1600m)、BCフィリー&メアターフ(牝馬G1・芝2200m)、BCディスタフ(牝馬G1・ダート1800m)の6レースに、日本から7頭の競走馬が挑戦しました。
このブリーダーズカップは、アメリカの競馬場で持ち回りで開催されるのですが、2歳戦から始まり、芝・ダート、距離で様々なカテゴリーのG1レースが2日間に渡って行われる、アメリカ競馬最大のレースプログラムであり、ヨーロッパや南米、中東からも参戦がある正に競馬の祭典です。
今までも日本からの参戦は有りましたが、厚い壁に跳ね返され続けていました。
特に、ダート競馬の本場であるアメリカのダートG1競走はレベルが高く、全く歯が立たない状態だったのです。
ところが…
BCフィリー&メアターフ(牝馬G1・芝2200m)に参戦した川田将雅騎手騎乗のラブイズオンリーユー号が優勝!
記念すべき日本馬、日本人騎手によるBC初勝利を成し遂げたのですよ!
BC制覇は本当に凄い!
かと思えば、次のレースであるBCディスタフ(牝馬G1・ダート1800m)に参戦した、O・マーフィー騎手騎乗のマルシュロレーヌ号も勝ってしまったのですよ!
これは凄い!と言うかメチャメチャ驚いた!
とんでもない快挙です。
元々、競馬はイギリスから始まった競技であり、アメリカで競馬が始まった頃は、芝での競馬が行えなかった為、アメリカ競馬は独自の発展を遂げ、ダート競馬が主流なのです。
このBC競走でも、プログラムの最後に行われる最高賞金のブリーダーズカップ(G1・ダート2000m)が一番権威の有るレースとされていますからね。
正直な事を言うと、私は、「アメリカの芝であれば日本のトップクラスの馬ならば充分に通用する」と思っていたので、海外G1での実績も有るラブイズオンリーユーの挑戦は勝っても何の不思議も無いと思っていました。
「凄い!やった!」とは思いましたが、あまり驚きはしませんでした。
ですが、日本国内の、しかも地方競馬での牝馬限定G2・G3勝ちしか無く、海外も初挑戦となるマルシュロレーヌが本場アメリカのダートG1、しかもBCと言う大舞台で勝てるなんて夢にも思いませんでした。本当に驚きました。
マルシュロレーヌは日本国内ダート路線で牝馬同士であればかなり強い馬ですが、日本のダート競馬自体が実は世界的に見ても異質な「砂」の馬場で行われており、本場アメリカのダートは「赤土」の馬場で大きく違うのです。
この馬場の違いもある為、私は「日本のダート馬はあと10年はアメリカでは勝てない」と思っていました。
事実、レースでのオッズも出走馬中の最低人気でしたので、勝てると思っていた人は本当に少なかったと思いますよ。
何度も言いますが、本当に凄い事なんです。
この2頭を管理して挑戦したのは、栗東の矢作芳人調教師。
日本生産、日本調教で初めてのBC制覇を達成したばかりか、同日に2勝してしまったのですから、矢作師の手腕はお見事としか言い様がありません。
更に言うと、ラブイズオンリーユーの父は昨年亡くなったディープインパクトで、マルシュロレーヌの父はオルフェーヴル。
どちらも日本が誇るクラシック三冠馬です。
どちらもアメリカのクラシックニ冠を制していながら、血統的にはあまり評価が高くなく、引退後は種牡馬として日本にやって来たサンデーサイレスの血脈です。
そのサンデーサイレンスの仔達が日本競馬を大きく発展させ、その子孫が母国で最高峰のG1レースに挑戦して勝ったのですから、競馬は面白い。
ディープインパクトは、父としても多くのG1馬を輩出した大種牡馬になりましたが、オルフェーヴルは初年度からG1馬を出していながら、高い能力を持つ仔は多いものの、「気性の悪い仔が多くて当たり外れが大きい」と種牡馬としての評価はイマイチ上がっていかなかったのですが、今日のマルシュロレーヌのBC勝利で再度評価されるのではないでしょうか?
オルフェーヴル自身は、現役時代に芝の中長距離のレースしか走っていませんが、産駒は芝も砂も短距離も長距離も走れる様々なタイプを出しています。
やはり、日本のクラシック三冠は伊達じゃないのです。
三冠馬はもっと称えられて良いと思いますので、今回のマルシュロレーヌの勝利は本当に嬉しいです。
関係者の皆さん、競馬ファンの皆さん、おめでとうございます!
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