渡辺道場の渡辺です。
11月22日に、我が道場所属のフカザワさんが亡くなりました。
え?
と思いますよね?
一つ前のブログ(11月10日)でも、大会の応援審判として、私とシゲミツと3人で沼津に行っていましたし、2週目の稽古にも普通に来ていましたから。
実は、応援審判の日に「昨日、ポリープを取りました」とは聞いていました。
でも、ポリープを取るなんて話は良く有る話ですし、本人も気にも留めていなかったのです。
本当に元気だったのですよ。
週が変わり、水曜日の稽古の時に、あまり結果が良くなかった事と、「治療でなかなか稽古に来れなくなるかもしれないです。」とは聞きました。
次の週になり、電話で検査の結果が芳しくないとの話は聞きましたが…
聞いた私としては、今はショックを受けているだろうけど、昔と違って治らない病気ではなくなったし、強い気持ちで病気に向き合って貰うよう、近い内に様子を見に行って一丁励ますか! なんて思っていたのです。
が、その2日後の金曜日に、奥さんからフカザワさんが亡くなったとの知らせを受けました。
享年47歳。
「若いと進行が早い」とは言いますが、それにしても早過ぎる。
残念でなりません。
フカザワさんは、3人の子供達と共に、全く空手の経験の無い所から我が道場に入門し、今年が7年目でした。
私は、大人の入門者には「仕事に影響しますので、ボチボチやってくだされば良いですよ」と言っています。
大人になると体力は落ちているし、体は硬くなっているしで、全く体が思うように動いてくれません。
ましてや、3人の子を持つ親世代となれば、年齢的にもかなり大変な筈です。
が、フカザワさんは入門当初から、子供達と全く同じメニューで参加していました。
始めのうちは、相当に大変だったと思いますが、グズる子供を励まし、率先して練習に参加し、一緒に同じメニューをこなし、同じように審査を受け、大人が出られる試合には、選手として出場して貰いもしました。
我が道場では、親子で常に出席数の上位を争っていて、フカザワさんが居る風景は当たり前になっていました。
今年の8月には公認段位も三段に到達し、10月にはシゲミツ、ヤマシタ君と共に組手の都道府県審判員資格を取得してくれました。
学生時代からやっていたとかなら良くありますが、40歳くらいから始めて三段を取るって凄い事なのですよ。
色々な大会でも審判をする機会が増え、他所の道場の先生方からも、「フカザワ先生」が徐々に憶えられてきていて、つい先日も「フカザワ先生にもお手伝いをお願いできませんか?」なんて言われたばかりなのですよ。
奥さんから聞かされたのですが…
「渡辺先生には三段も取らせて貰ったし、審判の資格も取らせて貰った。これから恩返しだね。」と仰っていたそうです。
涙が止まりませんでした。
助けられていて、いつも有り難いと思っていたのは私の方です。
若輩の私を常に立ててくれて、何でも協力してくれていました。
誰にでも優しく接し、時には厳しく指導にも協力してくださいました。
皆から愛されていましたね。
フカザワさんが居てくれたからこそ、父兄でも練習に参加してくださる方々がいたのです。
私が理想とする「空手を楽しむ」を家族で体現してくださっていました。
フカザワさんが居てくれたからこそ、渡辺道場はここまでやって来られたのですよ。
フカザワさんは、私達に多くの縁を作ってくださいました。
本当にありがとうございました。
そして、お疲れ様でした。
心からご冥福をお祈りします。
-----------------------------------------------------
静岡県静岡市清水区の空手道場
剛柔流空手道 渡辺道場
練習場所
月・水・金 19:00〜21:00
清水三保体育館武道場(旧東海大学第一高校)
木 19:00〜21:00
清水三保第一小学校体育館
お問合せ 090-8321-0211 渡辺まで
----------------------------------------------------