
『八日目の蝉』
監督: 成島出
出演者: 市川実和子, 平田満, 風吹ジュン, 劇団ひとり, 田中哲司, 小池栄子, 永作博美, 井上真央, 森口瑤子, 余貴美子, 田中泯
壇れい主演で連続ドラマ化もされた角田光代の同名小説を、『孤高のメス』の成島出監督が念願の映画化。愛人の赤ん坊を誘拐し、自分の子として育てた女性の実像を、成長した“娘“が自身の呪われた半生に決着をつけるように見据えていく姿を、じっくりと炙り出す。井上真央、永作博美が、共に難役に挑戦。求心力のある芝居を見せている。
4歳までを誘拐犯と過ごした主人公は、幼かった事もありほとんどその日々を覚えていなかった。でもひょんな事から過ごした土地を巡る旅を続けるうちに、確かに愛されていた記憶を甦らせる。。。
泣きました

じっくりと、、綺麗ごとでは済まされない人間らしい感情。向き合う、葛藤する、受け入れる、、歪んでしまってても、そこに豊かな愛情はあったのだ

映画を見ていつも思うのは、脇役陣の個性の強さ・面白さが(ちょっとしか出ない人でも)テレビドラマよりも強烈だという事

今回も教団の怪しいリーダーを余貴美子さん、ちょっと不思議な友人を歩き方や話し方でも表現した小池栄子さん、そして特筆すべきは『田中泯 』さん


噂には聞いていたが、強烈な存在感でトリハダが立つほどだった

田中泯 さんは「ダンサー」「舞踊家」として世界を股にかけて活躍されている

「ダンスとは『感じる』ものだ。言葉はそれを邪魔する。『理解する』ものでもない」
と語るように、揺るがない精神を貫き続け、農業と舞踊を同時実践するため山籠りもする。それが全て、この映画での要ともなるシーンでの異様な存在感となっているのだ

いや~~映画って、ホントに素晴らしいですね


