以前の記事で、今ある知識をベースに仮の答え(仮説)を立てることが大事であり、それをサポートする事実を見つけるために調べ物やインタビューをすると書きましたが、コンサルタントにとって、この「事実を見つける」というのは非常に重要な仕事の一つです。
例えば、プロジェクトを進める中で、事実の弱い地に足着かないふわふわした議論をしていると、シニアのコンサルタントの方から「ファクト!とにかくファクト!」と注意されます。
また、BCGの元日本代表で現在ドリームインキュベーター会長の堀紘一氏が最近書いた「コンサルティングとは何か」(下記参照)という著書においても、「コンサルタントが拠り所とすべきは、あくまで事実だけだ。事実にもとづいて論理によって物事を設計するのがコンサルティングの本分だ。新鮮な事実を発掘して、それを論理に落としていくのが、コンサルタントに最も求められていることだ 」と書かれています。まさにその通りなのです。
ただし、この「事実を見つける」というのは案外大変で、時には非常に泥臭い作業が必要となります。よく戦略コンサルティング業界に対して、派手さやかっこよさというイメージが持たれるのですが、仕事のベースとなるのはこういった地道で泥臭い作業が多いのです。
さて、事実を見つけるのに一番簡単なのは、新聞や雑誌の記事、あるいは企業のHP(ニュースリリースや決算資料、アニュアルレポート等)から探し当てるというものです。しかし、立証したい仮説にストレートに刺さるものを見つけられれば幸運なのですが、そういったことは稀で、そうでなければ、状況証拠的というか、周辺から固めていくような「やや甘い事実」となってしまいます。
ちなみにGoogleなどでWebからブログなどを検索したりするのですが、記事の信憑性という観点からは少し落ちてしまうので、ブログなどを手がかりに、その情報ソースを当たりにいくというやり方をしていきます。
問題は、記事などでは調べられない(あるいは見つからない)内容を調べたいときです。こういった場合は、インタビューをして話を聞くか、あるいは自分の足で調べてくるしかありません。
インタビューといっても、まずは電話で聞くことからはじめるのですが、これはいわゆる「突撃電話(=迷惑電話)」に近いものです。調べたい業界の企業の担当者や、あるいは本を書いたり講演などをしているエキスパートの方に電話を掛けるのですが、大体の場合に冷たい対応をされるため、「コールド・コール」といわれているくらいです。
ただ、今回のプロジェクトで私も何度かインタビューを行いましたが、比較的確率高く、相手のかたからちゃんと話を聞かせていただくことができましたし、また実際に会って話をしてもらうアポも取れたりしましたので、このあたりは「年の功」が効いているのかもしれません(^ ^)v
あと、もう一つが自分の足で調べるというパターンです。消費者行動の調査などはこのパターンが多く、お店の中でじっと消費者を観察する、あるいはお店でどのような売られ方をしているのか売り場や店員を観察するといった類のことをします。あるいは消費者インタビューをして、声をかけてちょっと話を聞くといったことで、事実を積み重ねていくのです。
消費者調査のような場合、こうやって書くと、「たかが数人~数十人の意見を聞いたところで、サンプル数としては少なすぎるではないか」という反論があるかもしれないのですが、我々の仕事はアンケートのような統計調査をおこなっているのではなくて、あくまで仮説を立証するための証拠を探しているので、このくらいの数でも、仮説をサポートするのに十分な場合がほとんどです。
もし本当に統計的なデータがほしければ、数百人~数千人規模のアンケートを実施することもあります。さすがにこれは外部の業者を使いますが、この時でも、アンケート項目だけは必ず自分たちで組み立てます。
さて、長くなってしまいましたが、いずれにせよ、こうやって足で稼いだ生の情報が、プロジェクトの中で非常に価値の高いものとなり、クライアントに対しても非常に説得力のある材料になります。なので、事実を捉えるというのはコンサルタントとして非常に重要な仕事であり、そのためのスキルは、基礎中の基礎として必要とされるスキルなのです。
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・怒涛のようにすぎた3週間
★参考図書
例えば、プロジェクトを進める中で、事実の弱い地に足着かないふわふわした議論をしていると、シニアのコンサルタントの方から「ファクト!とにかくファクト!」と注意されます。
また、BCGの元日本代表で現在ドリームインキュベーター会長の堀紘一氏が最近書いた「コンサルティングとは何か」(下記参照)という著書においても、「コンサルタントが拠り所とすべきは、あくまで事実だけだ。事実にもとづいて論理によって物事を設計するのがコンサルティングの本分だ。新鮮な事実を発掘して、それを論理に落としていくのが、コンサルタントに最も求められていることだ 」と書かれています。まさにその通りなのです。
ただし、この「事実を見つける」というのは案外大変で、時には非常に泥臭い作業が必要となります。よく戦略コンサルティング業界に対して、派手さやかっこよさというイメージが持たれるのですが、仕事のベースとなるのはこういった地道で泥臭い作業が多いのです。
さて、事実を見つけるのに一番簡単なのは、新聞や雑誌の記事、あるいは企業のHP(ニュースリリースや決算資料、アニュアルレポート等)から探し当てるというものです。しかし、立証したい仮説にストレートに刺さるものを見つけられれば幸運なのですが、そういったことは稀で、そうでなければ、状況証拠的というか、周辺から固めていくような「やや甘い事実」となってしまいます。
ちなみにGoogleなどでWebからブログなどを検索したりするのですが、記事の信憑性という観点からは少し落ちてしまうので、ブログなどを手がかりに、その情報ソースを当たりにいくというやり方をしていきます。
問題は、記事などでは調べられない(あるいは見つからない)内容を調べたいときです。こういった場合は、インタビューをして話を聞くか、あるいは自分の足で調べてくるしかありません。
インタビューといっても、まずは電話で聞くことからはじめるのですが、これはいわゆる「突撃電話(=迷惑電話)」に近いものです。調べたい業界の企業の担当者や、あるいは本を書いたり講演などをしているエキスパートの方に電話を掛けるのですが、大体の場合に冷たい対応をされるため、「コールド・コール」といわれているくらいです。
ただ、今回のプロジェクトで私も何度かインタビューを行いましたが、比較的確率高く、相手のかたからちゃんと話を聞かせていただくことができましたし、また実際に会って話をしてもらうアポも取れたりしましたので、このあたりは「年の功」が効いているのかもしれません(^ ^)v
あと、もう一つが自分の足で調べるというパターンです。消費者行動の調査などはこのパターンが多く、お店の中でじっと消費者を観察する、あるいはお店でどのような売られ方をしているのか売り場や店員を観察するといった類のことをします。あるいは消費者インタビューをして、声をかけてちょっと話を聞くといったことで、事実を積み重ねていくのです。
消費者調査のような場合、こうやって書くと、「たかが数人~数十人の意見を聞いたところで、サンプル数としては少なすぎるではないか」という反論があるかもしれないのですが、我々の仕事はアンケートのような統計調査をおこなっているのではなくて、あくまで仮説を立証するための証拠を探しているので、このくらいの数でも、仮説をサポートするのに十分な場合がほとんどです。
もし本当に統計的なデータがほしければ、数百人~数千人規模のアンケートを実施することもあります。さすがにこれは外部の業者を使いますが、この時でも、アンケート項目だけは必ず自分たちで組み立てます。
さて、長くなってしまいましたが、いずれにせよ、こうやって足で稼いだ生の情報が、プロジェクトの中で非常に価値の高いものとなり、クライアントに対しても非常に説得力のある材料になります。なので、事実を捉えるというのはコンサルタントとして非常に重要な仕事であり、そのためのスキルは、基礎中の基礎として必要とされるスキルなのです。
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元BCG日本代表で現在ドリームインキュベーター創業者の堀紘一氏が、戦略コンサルティング業界に関する歴史や誤解、高いと言われるフィーの仕組み、コンサルタントに求められる資質・能力、コンサルティングファームを使いこなす経営者の覚悟などについて、筆者の30年を越すコンサルタントとしてのキャリアに基づいて書かれている。
