前回の記事では、マスコミ業界が構造不況に陥っているということを書きました。今回は、そのような状況にあるマスコミ業界が今後直面するであろうことを書きたいと思います。
かつて、鉄鋼、半導体、銀行など、構造不況に陥った業種が業績回復のために行ってきたことはある程度共通点があります。つまり以下のようなリストラを行うということです。
・過剰な生産能力を削減して固定費を削減する
・M&Aにより企業規模を拡大し、競争力の確保と経営の効率化を目指す
・会社の規模や収益性にあわせて人員削減や賃金体系の変更などを行い、総人件費を削減する
問題は、マスコミ業界がそれを断行できるかということです。もともと(今も)花形業種ですので、まだ経営陣の危機意識は薄いのではないでしょうか。また従業員もプライドをもっていますので、上記のような話には相当の心理的抵抗があると思います。
つまり、一部の危機意識をもった人はいるけれども、会社としてはここ数年は目に見える大きな改革ができないということが考えられるわけです。
幸い過去に蓄積されてきた利益のために、テレビや新聞社の財務状況は比較的健全で、いま赤字を出したからといってすぐにつぶれるという可能性は低いです(「ゼロ」とは言えませんが)。逆に言えば、そういう体力のあるうち(=とれる選択肢が多いうち)に、10年後を見据えて危機意識を持ちながらいち早く改革を進められるかが勝負になると思います。
そして、本当の意味での「リストラ」というのは、これらの改革を行って筋肉質な体質になった後に、提供する商品/サービスを再定義し、自らの強みを基に新たな市場を開拓し、事業を再び成長軌道に乗せることです
ではどのようにビジネスを再構築していくかですが、これについては、次回の記事で書くことにします。
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