希望 | ニシムラマサキのブログ 【株式会社 西村工務店 代表取締役】【 SASAYA・うづかの森 オーナー】

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どうすれば地域を『素敵』に変えられるのか、誇るべき田舎になるのか、そんなことばかり考えています。

私が住む地元香美町では本年度多くの公共建築物を解体する工事の発注があり、今まさに 解体工事が至るところで進んでいる。

 

日頃の行いが悪いせいで当社は1件もその工事に預かることはできなかった。

 

さて私自身、建築物を施工する立場にあるものとして、しかしこの解体工事が続く状況を非常に苦々しく思っている。

 

おそらく解体される建築物を建設する当時、地域の人々は夢や希望を膨らませながら、この世に生み出されたにもかかわらず、この昨今の少子高齢化の波に飲まれて、使われなくなった建物は次々と 取り壊されていく状況だ。

 

建物はいずれ 朽ち果てていく。将来にわたってずっと同じ形をとどめておくことは 延々にはできないわけだが、しかし使われなくなったとて、やはりそれぞれの建物が取り壊されていくものはとても悲しい。

 

 私自身はそういった建物になんとか次の命を吹き込むべく、遊休公共建築物を購入したり、はたまた民間建築物も前のオーナーから引き受けて事業を継続したりしているけれども、さりとて、私自身の資金の限界や実力がおいついていないことも、全ての建物を活かしきることなどできず、これもまた苦々しく思っているところである。

 

人口のサイズに合わせて、淘汰することはある程度やむを得ない部分もあるだろう。

 

しかし 一人一人が前向きに生きていく という活動そのものが失われていくものであってはならない。

 

昭和30年代 、40年代、50年代と成長を続ける世の中にあっては、そういった住民サービスの向上に資する多くの物件が生まれてくることは、地域の希望であり、未来に満ち溢れるものだったはずだ。

 

しかし毎日のように連呼される過疎化、少子化という言葉に我々は翻弄されて、未来を明るく生きていくことに希望が持てなくなっているような気もする。

 

いくら人口減少になっても今生きている人々、そしてこれから生まれて来るであろう人たち一人一人が希望を持ち続けていくことは必要なのだ。