
今年も村岡ダブルフル・ウルトラランニング100kmに挑戦した。
数年ぶりに元のコースに戻り、今年こそは自己ベストを出したいという強い気持ちで臨んだ。
7〜8月と酷暑の夏を迎え、なかなか練習するのも大変だったが、それでもそれなりに練習量は積んできたと思う。
そして何より今回はシューズに助けられた。
これまでは見栄を張ってトップランナーが使うようなシューズを選んでいたが、今回はクッション性の高いどちらかと言うとエントリーモデルのタイプを購入し本番で使った。
これが想像以上に優れていて、過酷な下りや荒れた路面でも膝や関節に負担をかけることなく走ることができた気がする。
また、十数年にわたり出場してきた経験から、コースのアップダウンは自分なりに理解できていたし、自分の実力の限界もわかっていた。
そのため、周囲に流されず淡々と距離を刻めた。本当はもう少し速いゴールを目指していたが、それでもこれまでで一番納得のいく走りができた。

やはりウルトラマラソンのような長距離では焦りは禁物で、1日の長い旅のように一瞬一瞬をかみしめながら走ることが大切なのだと改めて実感した。
思えば20代の頃、何度挑戦してもゴールできず、4回目にしてやっとダブルフルの88kmを走り切った。
その翌年は100kmに挑戦したが、また3回続けてリタイア。
雰囲気に飲まれて周囲のペースに同調し、後半に撃沈するパターンを繰り返していた。今はスタートでも慌てず、ほぼ最後尾から歩みを止めずに一歩一歩確実に進む走り方をしている。
それが結果的に100kmのゴールにつながっているのだと思う。
地元のトヨシマさんが圧倒的な力で1位を獲ったが、彼と比べること自体がそもそも間違いだ。
ウルトラマラソンは誰かと競うものではなく、あくまでも自分自身との戦い。昨日の自分を超えることが最大の目的であり、だからこそ年齢や性別を問わず多くの人が挑戦する価値のあるスポーツなのだと思う。
もちろん、100kmを一人で走り切れるはずがない。沿道で声をかけてくださる方々、エイドで支えてくださるスタッフの皆さん、多くの人たちに囲まれているからこそ、自分の限界を超えて挑戦できるのだ。その感謝を忘れずに、また次の挑戦へとつなげていきたい。