物々交換の経済 | ニシムラマサキのブログ 【株式会社 西村工務店 代表取締役】【 SASAYA・うづかの森 オーナー】

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どうすれば地域を『素敵』に変えられるのか、誇るべき田舎になるのか、そんなことばかり考えています。

 

ここ何日か 近所のタナベさんが玄関先にとれたての野菜を置いてくれている。
 
いつもは自分たちがいない時にそっと置いて帰っていくのだけれど、今日はたまたま 玄関にちょうど 居合わせたため 、
 
 
「いつも美味しい野菜を届けてくれてありがとうございます」
とお礼を述べた。
 
タナベさんは
「夫婦以外いないから取れすぎて困ってるんだよね」
と笑いながら 答えてくれた。
 
何かではお返ししたいとは考えているけれども さっそく何かっていうわけにはいかない…
 
いずれ 近いうちの店で焼いているパンでも届けようと思う。
 
先日、スーパーマーケットに行ってきゅうりを購入しようとしたら3本で300円だった。
 
今日届けていただいた野菜を店で購入すると、おそらく 7~800円ぐらいはするんじゃないかと思う。
 
実にありがたい。
 
スーパーで買う野菜もきっと農家の人が丹精込めて作ったものには違いないけれども、こうやって実際に作った人が手元に届けてくれて、野菜の向こうにその人の苦労の姿が思い浮かぶ。
 
先日もナスを頂いたが 夫婦で ありがたくいただいた。
 
みずみずしく、そしてとろけるような触感。うまかった。
 
ここには貨幣経済 以外の物々交換の経済というものが存在する。
 
何かを作るのが得意な人がいて、そして自分たちも得意な何かが届けられているはずだ。
 
本来、経済 っていうのはそうやって自分にはないもの自分にあるもの、そして相手にあって、相手にないものを交換しながら社会がうまく回るようにできているはずなのだが、幸か不幸か、貨幣というとても便利な道具によって、作り手の顔であったり、自分たちの気持ちが相手に届いたり、相手の気持ちが届けられたりということを感じにくくなっているように思う。
 
本来、経済というのは、そこにハートが乗っかているものだ。
 
玄関先におかれた野菜を見ながら、ふとそんなことを考えた。