今年も東北にやってきた。
国民スポーツ大会である。
ここ数年、東北での開催が続き、毎年東北を訪れている。
秋田、岩手、そして今年は山形である。
スキー国体は雪があるところでするわけだから、どこも寒冷な場所で、都市からは離れていることが多いので、その地に訪れるたびに、自分のところとの類似性みたいなものを感じる。
山があり、田畑が多く、人家はそれほど多くはないが、そこにも人の営みがあるということ。
全国にやはりこういった場所が数多く存在し、これもまた日本の一部として形成されているのだ。

そんな中にあって、今回訪れたスキー場は、牧場の中にあって、昔ながらのTバーリフトが二本かけられている小さなスキー場だった。
おそらく私がTバーリフトを利用するのは40年ぶりぐらいなのだと思うが、商売っ気のないスキー場で、しかも地元の人しか利用しないのだろうが…、スキーが生活文化の一部として溶け込んでいることに、とても感慨深いものを覚えた。
わたしたちのまちにもかつてTバーリフトがかけられた牧場に開かれたスキー場が点在していたことを思い出す。
地元の人の冬の遊びとしてスキー場があって、もっと地域に根ざしたものだった。
いつしか、スキーは巨大な産業の一部となり、大金をはたいて遊ぶ贅沢なレジャーになってしまったが、やはりスキーというものは、単に経済的な側面ではない、冬の地方に根ざした文化なのだということを改めて感じていて、わたしたちの地元もやはりそうなのだと認識を新たにした。