今年も本格的な冬を前に薪の調達ができて、ほっとしている。
うちの会社で、薪ストーブを使うようになって10年ぐらいはたっているだろうか…
事務所の主暖房として活躍してくれている。
うちは建築会社なので、材料の調達は困らない。
現場で出る端材を持ち帰るからだ。
昨年社屋を移転することになった。
前の社屋の倉庫の二階に大量の木材がストックされていたのだが、新しい社屋にはそれにみあう倉庫を建てなかった。なので、倉庫内に多量にストックされた木材は、倉庫解体の際に、その多くを廃材として処分した。
人間不思議なもので、スペースがあればあるほど、そこにものを置きたがる。ストックされていたとはいいながらも、まったく整理されていなかったので、使える状況になっていなかった。
ある程度は、木材をどうにか捨てずに保管した。
太さや長さがまちまちなので、薪ストーブの中に投入できるだけの長さと太さに割った。
今回調達した薪の中には、会長である父がどこかの古民家を解体したときにもらってきた、いずれ材料として使おうと思っていた梁や大黒柱などの大径木の木材も含まれていた。それらは立派なけやきだった。表面は色褪せたりしているが一皮めくればきれいな木目が現れる買えばびっくりするような値段になりそうなものだ。
しかし、時既に遅し…
倉庫解体のときに、作業員が、にべもなく切り刻んでしまっていて、もう焚き付け以外のものにはなりそうもない。
薪にしながら、とても罪悪感のような感情がわき出てくる…
あーどうしてもっと使える状況にできなかったのかなぁと。
おそらく、多くの古民家が現在も取り壊されているが、同じ憂き目にあっているものはまだまだかなりあるはずだ。
多くを消費する時代は終わった。
あるものを極力まで活かしきる時代にシフトしなければならない。