スマートシティという言葉が世の中に出回るようになって久しい。
『スマート』というのは、日本人が考えるいわゆるほっそりとしたという意味とは違い、スマートフォンに代表されるように、もう少し幅のある意味であることは分かるのだが、しかし、言葉とは恐ろしいもので、人間をある意味麻痺させているように思う。
もうスマートシティなどと言って、人を欺くことはやめた方がいい
そもそも生命の営みは、複雑怪奇だ。
本来そういう営みのほんの一部が人間の営みなのであり、どんなに科学技術が発達しても、自然の営みを人が制御しようとするは神に対する冒涜でしかない。
しかし、自然の営みから切り離し、人間だけが都合よく自分たちの世界を築き上げてきたもの。
それがつまりは『都市』だ。
でも、冷静に考えてみてほしい。
都市だけで、人間が生きることなどそもそも不可能だ。
まず、水、食料、それらは自然の中からしか手に入れることができない。
自分たちだけがスマートに生きているつもりになっていても、そのバックには数限りない自然の営みがあるのだ。
コロナウイルスによって、人々をその都市からはぎとろうとしている。
自分たちが何よって生かされているのか…
そういうことを今一度考えるときなのかもしれない。