食べ物がなくては生きられない…
いまさら言うまでもありません。
山菜をとったり、猟ををしたりということももちろんあるけれど、生産的食料を生み出すために、農業は欠かせない…
これも周知の事実。
しかし、私たちの周りに目を転じてみると、かつての中山間地は荒れ放題の状況になり、生産者たる担い手はどんどんと減る。
世の中何かがやはりちょっとおかしい。
そんな思いをずっと抱いて、私たちにできることもあるのではないか…
そう思って取り組んだ農業ですが、世間はやはりそんなには甘くありませんでした。
やってもやっても豊かになれない…。
社会実験のつもりで、農業に取り組み、あわよくば…なんていう期待も膨らんでいたけれど、現実はそう簡単ではありませんでした。
今年もこうやって、大勢の方に来ていただいて米作りをしています。
みんながその苦労を思い、食べ物の有難みを感じていれば、これからもずっと続いていくだろうと思います。
この地域には、兼業農家がたくさんいて、自分たちの米は自分たちでつくるのだ…
そうやって頑張っている人は多いです。
そうっ、そもそも食べるということは生きることそのものです。だから経済社会の中に組み込んでしまったことがもともと間違った考え方なのかもしれない。
もう一度おにぎりをほおばり、米の味をかみしめ、心で感じてみたいと思います。