
とある、伝統的文化地区におじゃましております。
私は、こういう古き良き町並みがとても好きです。
建築の仕事をしているということもおそらく関係していると思います。
立ち寄った時期、時間の、問題はあったのかも知れませんが、人通りがほとんどなく、また開いているお店もほとんどありません。
伝建地区だからと言っても必ず人が立ち寄り賑わいが作れると言ったことは一切ありません。
もちろん、それを保存しようとした人々の意識のなかには、それをテコに賑わいをつくろうという意図はあったはずです。
しかし、単にハードだけを整備すれそれでOK!…ということにはならないのですね。
そこに住まう人が人を惹き付けるためのなにかを発信していかなければならない…
加えて、伝建地区の指定を受けた場所では、自分の嗜好で、家を建てることができません。
そこに住まう人は、自分の嗜好を捨ててでも街にコミットメントしなければならない。
そういうことだと思います。
逆に言えば伝建地区になりえなくとも、そこに意志があれば人は集まるようにできるということ。
逆説的に言えば、私たちのところには名所旧跡…
ありません。
だからといって悲観することはありません。…やるべきことをしっかりやるのみです。