熊本は益城町に来ています。
スタディツアーということで、益城町東無田区を訪問させていただきました。
熊本地震の発生は、2016年4月14日、そして16日と震度7の地震が2度発生した、まったく今までと異なる地震でした。
それから、地域の皆さんは、復旧復興に努められ、いまだ復興は、その途中にあります。
益城町では、スタディツアーと題して、全国から視察を受け入れてくださっていて、防災学習の機会を提供してくれていまして、それを今回受けさせていただきました。
東無田区には、約120戸ある住宅のほとんどが、全壊、半壊という甚大な被害を受けましたが、あちこちで、新しい住宅が建設中で、復興に向けた動きは活性化しているなぁという印象を受けていますが、まだまだ当時の爪痕が残っているところもあり、当時の被災がいかにすさまじいいものだったかを垣間見ることとなりました
ご説明をいただいた地域の方のお話の中で、
『復興が地域の未来や夢を実現できるものでありたい』
ということがとても印象に残りました。
地震という未曽有のことがおきたことを、自分たちが飛躍するためのチャンスにしていこうという、とても前向きでアクティブな動きに、感動しました。
私たちは外野にいると『被災してかわいそう』
という憐れみな気持ちでみてしまいがちです。
もちろん被災をしてある程度の落ち着きを取り戻すまでは、かける言葉も慎重になりがちだし、なによりアクティブにものごとなど考えられる余裕もありません。

しかし、いつまでもくよくよしたってしかたないし、何より、おきたことをただ受け止めるのではなく、それを大きな機会(チャンス)なのだととらえ、もっと未来につながる、夢を膨らませた大きなものととらえられて活動していることにとても共感を覚えました。
この東無田地区も日本の多くの集落と同様少子高齢化の課題を持っています。
しかし、どうせこの地域を再建するのであれば、多くの子供たちや孫が過ごせる姿に変えていきたいと、地域のグランドデザインをかんがえそれに向けて取り組んでおられます。
例えば、住宅を再建するために町は、地域から外れた場所への移転を進めました。
しかし、それでは、地域コミュニティの再建には繋がらないと断固拒否し、空き家があったところ、つまり普段地域のみなさんが暮らしているところに再建できるよう、地主に掛け合いそこに場所を確保したそうです。
実際の建築はこれからのようですが、単に住まいを取り戻すのではなく、コミュニティがより強固になるためにどうあるべきかということを話し合って決めているのです。
まさに、これこそが未来思考の復興です。
こうありたいという未来の姿を地域で共有して行動していく…。
ピンチを、チャンスに変えていく。
その姿に私自身が大いに勇気付けられました。
多くの学びに感謝です。
ありがとうございました。