最近、ハチ北の中にいてよく交わされている会話があります。
『去年よりお客さん少ないねぇ』
私の手元には定期的に、ハチ北スキー場に来場される方の各種データが届くようになっているため、感覚ではなくしっかりとした数字でそれを確認することができます。
事実、昨年と比べると若干数字が落ちていることはデータをみてわかります。
ウインター関連の来場者は、降雪、積雪によって影響を受けます。これはいかんともしがたい事実でして、一昨年の超暖冬では、その影響をもろに受けて、来場者が例年に比べるとダントツに少ない数字でした。
去年はどうだったかというと、1月の半ばまでは、雪があまり十分ではありませんでした。そして、今度はそのあとは、急激にたくさんの雪が降って大雪となりました。
そういった年と比べた今年の入込が少ないわけです。
今年の場合、シーズン当初より安定した雪に恵まれているわけですから、天候要素というのは考えずらい。
おそらく地域の人もそこらあたりは十分に意識をしているはずです。
で、次に言われるのは、神河町にできた新しいスノーパークの影響です。
確かにその影響がないとはいえません。
もし、仮にスノースポーツをする人口がいっしょで、スノースポーツにでかける回数が一緒だとしたら、スキー場が一つ増えるということは、どこかが割りを食う。
これも、まあ普通のロジックでいえばそうなりますから、それは否定はできないでしょう。
地元の人と話をしていて、私が感じていることは、そういう外的要因ばかりを語る人は、端からみていると、自分自身が何かの取り組みをした人というのはほとんどいないということです。
やるべきことはまだまだあるはずなのに、それに着手すらしていないということです。
昨日のブログにも書きましたが、ハチ北は20年止まったままです。
もちろん電話予約から、インターネットが主流になったりとかそういう変化はあります。
ですが、それはどちらかというと時代が変化したことにただ対応せざるを得なかっただけであって、自らが何か変化をおこしたのかという人ほとんどいません。
まあ、そういう意味でいうと、まだスキー場は、進化をするべく取り組んでいるのだろうと思います。
新しいリフトにかけ替えたり、トイレが新設されたり、新しいスノーアトラクションが増えたり、変化がみてとれます。
一方、ハチ北の民宿街は何が変わったのでしょうが、せいぜい外壁を塗り替えたりするにとどまっているでしょう。
もちろん、ハードがよくなればそれでいいと思っているわけではありません。ソフト事業が何か開発されたのか?という問いには残念ながら答えられません。
お客様が減ったのは、誰でもないハチ北の人自身の問題だということです。
来場者の減少を外的要因にしている限り何も変わりません。なぜなら外的要因は私たちができることはほとんどないからです。
気象を変化させることはできないし、あたらしくできるスノーパークをやめさせることもできません。
私たちが一番できることは、これまで来ていただいたお客様に、もう一度足をはこんでもらえるようにすること、その人が満足していただき、他の方におすすめしてもらえること…
そこに関しては、全責任は宿側にあります。一切の言い訳はできません。
外的要因には目もくれず、内的な要因をひたすらつぶす、これをやるだけでも相当な時間と労力を要します。
だから、いちいち、スキー場の来場者が多いだ少ないだ言っている場合ではないんです。
お客様が減ってしまったのは私自身の責任。それが結論です。