
私たちが、日常を暮していると、それはあたりまえのことだから、そこに価値があるのかどうかみえなくなります。
ですけれど、他所の人から見ると、とってもうらやましがられたり、おもしろがられたりすることというのが意外とあります。
そう考えると、私たちが生きていること、そのものにとても価値があるのだろうと思うわけです。
以前こんなことがありました。
ふるさと青年協力隊という事業があって、都会の若者が、こちらに来ていろいろなお手伝いをしてもらうということがあったときのことです。
本当はいけないことなんだけど、軽トラックにモノを積んで運ぶ時に、いっしょに、その協力隊のひとたちに声かけて、軽トラの荷台にのってもらったことがあります。
すると、彼らが、無邪気に軽トラの荷台に乗れることを喜んでいる姿をまのあたりにしました。
彼ら曰く
『軽トラなんて、乗ったことなかったし、それに風を感じて気持ちいい』
っていうわけです。
私たちにとっては、軽トラの荷台に乗ることは日常的だったけれど、彼らにとってみればとても新鮮な体験だったわけですね。
私らも、ちょうど座席後ろにつかまり立ちして、風を感じると、あっ
確かに気持ちがいいかも?ってそのときはじめて彼らの気持ちがわかった瞬間でした。
よくよく考えてみれば、オープンカーという特別な車がこの世の中にはあって、わざわざそんな車を所有する人もいるわけですよね。
都会の人が軽トラっていうものの新しい価値というか、私たちが気づかない一面を教えてくれた瞬間でした。
『こんな田舎に…』
そうやって否定的に生きている人には絶対にみつけることができない価値だと思います。
ただ日常がすばらしいという意識を常に持ち続けられるかどうか、私たちの気持ち次第なんだろうと思います。