
先日緊急の区の役員会が行われました。
ハチ北には、大山祇神社と呼ばれる私たちハチ北のルーツともいうべき社があります。
そして、それを護るかのように、ザゼンソウ群落が周囲をとりまいています。
ハチ北のザゼンソウ群落は、県の天然記念物にも指定をされているのですが、ここ近年、群落がだんだんと小さくなっていくようになってきました。
専門家などにもご助言をいただいて、ザゼンソウ群落に生えている杉が大きくなりすぎて、日光が下に届かないためということになりました。
このためザゼンソウ群落を保全するために、杉の間伐を行わなければならないのですが、多額の費用を要し、地区から多額のお金を拠出しなければならないため、それを決議するための役員会でした。
区の財政にも影響を及ぼすわけですから、当然多くの懸念があり、議論が停滞してしまいました。
その中である役員さんがこう言い放ちました。
『確かに今多くの資金が拠出されてしまうには違いないけど、今やろうとしていることは、この地区が10年20年と先のためのことだ。もし、今これをやらなくて、10年後貴重なものが失われたときに、あの時の役員は重大な決断を先延ばししたとなったら、みんなはどう思うだろうか…、お金よりも大事なことではないだろうか』
その一言で、一機に議論が前に進み、実施しようではないかということで終結しました。
未来のことは誰にも分りませんが、私は、今回、前向きな未来を選択したと確信しました。
と同時に、その言葉を聞いて、いかに自分自身が近視眼にしか、地域を考えていなかったかを恥ずかしく思いました。
ザゼンソウ群落は、地域にとっての誇りです。
それを守っていくのに、本当は妥協などがあることがあってはいけないはずです。
もっと未来をしっかりみつめ、本当に大事なことは何なのかをもっと考えなくてはいけないなと思いました。