平成29年6月1日 18,361人(対前年491人減)
平成28年6月1日 18,852人(対前年413人減)
平成27年6月1日 19,265人(対前年424人減)
平成16年6月1日 19,689人
※香美町広報誌より
まずはこの数字を見ていただきたいと思います。
これは、香美町の人口を同月で比較したものです。
これを見ると、香美町の人口の減少は、緩やかになるどころか、年々加速しているようです。
さて、本年第1回目の香美町総合計画審議会が8月1日に実施されました。
昨年から、香美町でも地方創生の総合戦略がスタートし、2年目を迎えております。
総合計画審議会の委員としてもう長く、携わらせていただいているのですが、当時は、『総合計画』しかありませんでした。
地方自治法では、以前は『総合計画』を策定することを、各自治体が策定することが義務付けられていましたが、今はその策定義務がなくなりました。
ですが、行政を運営していくにあたって、『計画』を策定することが重要であることには変わりはありません。
ですので、香美町としても、それに基づいた行政運営が行われています。
安倍内閣になり、地方政策の目玉として、『地方創生』を掲げ、各地方自治体も生き残りをかけて取り組まざるを得ない状況になりました。
その柱となるのが『総合戦略』です。
各自治体は人口ビジョン、つまり将来にわたって、どれくらいの人口を維持を目指すのかという目標を掲げ、その達成に向けた政策として、総合戦略を策定することが義務付けられています
総合戦略の大きな特徴として、『KPI』という、各政策に対する明確な目標数値を定めること、そして、策定した政策を『PDCA』を回すことになっています。
先般の総合計画審議会では、その掲げた目標の進捗状況を、各委員が評価します。
うまくいっていることろはそのまま伸ばせばいいし、ダメなところは、計画が達成できるように努力をするか、もしくは、そもそもの計画に不備があれば見直さなければいけません。
先日の会議では、各課が所管するそれぞれの事業ついての自己チェックがなされていましたが、だいたいがうまくいっているという意味で◎がついていました。
私は正直、自己評価がずいぶん甘いなという気がしました。
総合戦略のキモは、人口ビジョンが達成されるという大目標に向けて政策として機能しているかということです。
冒頭の数字示すとおり、香美町の人口の減少数は年々大きくなっています。
労働者世帯の人口や、若年の人口がこの数字からは読み取れないので、はっきりしたことはいえませんが、感覚的に若年者が地元で活躍しているという実感がありません。
もちろん、総合戦略がスタートしたのは、去年ですので、そんなに早く効果が表れるものではない…という意見があるのも承知の上ですが、果たして、香美町民の総意として、この人口減少に対する危機感は乏しいようにも思います。
これらの事実が、本当に危機感として共有されているなら、安易に政策の進捗状況は概ね良好『◎』ということにはならないはずだからです。
行政の皆さんも確かにがんばっていると思います。
ですが、ただ単にがんばっている…だから◎ということにはならないのです。
人口減少は避けられないとしても、なんとしてもそのスピードを緩めるなければならないのです。
私たち民間にも大いに責任を感じなければなりません。
人口減少対策は、行政だけでは絶対なしえません。
個々に住む私たち一人ひとりが、この危機状況をしっかりと認識し、オール香美でむかっていかなければいけないのです。
どこかのCMではありませんが、結果にコミットしなければなりません。
今の香美町は、人口が決して下げ止まっていません。