私の母方の伯母は、豊岡カバンの作り手の一人です。
作業場を自宅に構え、生地などを受け取り、自宅で製品に仕上げ、出来上がった製品、または半製品は、元請けの業者さんが集配に来られます。
いま風にいえば、テレワークって感じでしょうか。
伯母曰く、
「こうやって、仕事があって働けるのはありがたい」と。
伯母のおうちは、決して交通の便がいいとは言い難い場所にあります。
集落の戸数も数えるばかりで、あまり個人的には好きな言葉ではないですが限界集落の一つです。
先日も大雪のときに家を尋ねましたが、ほんとうにひっそりとした中で、車庫の一角を作業場にして、もくもくと作業をされていました。
今や、縫製の仕事は、海外にどんどんと流出していく中で、こうやって、地域の雇用を「豊岡かばん」が支えてくれているのだなーと思うと、業界の人間ではないけれど、しみじみありがたい話だなーと思います。
元請けさんの社長さんは、向こうはどうかしらないけど、私自身はよく存じた方で、JCの理事長経験者の方でもあります。
mede in japan を貫いていらっしゃることに本当に敬意を表したいと思うわけです。
「私ががんばらんとね」
ご主人は、体調が悪く、介護が必要な状況にあります。
そんな家計をまさに一生懸命支えていることに本当に頭が下がる思いでした。
私ができることは限られているけれど、近くにいる親族の一人として、なんとか力になりたい…と思います。