セレブにも納得していただける地域たれ! | ニシムラマサキのブログ 【株式会社 西村工務店 代表取締役】【 SASAYA・うづかの森 オーナー】

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どうすれば地域を『素敵』に変えられるのか、誇るべき田舎になるのか、そんなことばかり考えています。




 

昨日は、「クロノスカラーテinハチ北ジャポーネ」というヒルクライムのカーレースが初めて開催されました。

 

実は、このイベント、公道を貸し切って実施する大会で、聞いたところによると、県道をクローズして行ったイベントとしては、全国初ではないか、とのことでした。

 

東日本の方では、最近よく行われるようになってきているようですが、だいたいが、市道や町道、あるいは、ゴルフ場などの施設の中にあるような私道や、観光を主目的とした有料道路などを使われているのだそうです。

 

そんな中、関西でもあまり例のない取り組みということでもあり、イベントの一般公開されない「試走会」という名目で行われました。(とはいってもどこから聞きつけたのか多くの人が来てましたけど…)

 

道路を管轄する土木事務所、警察、消防、地元自治体など、公的な機関が関わらないと実現できない行事ですから、そういったところが慎重にならざるを得ないのは当然のことです。

 

私自身も、初めてみるカーレースでしたから、まして、サーキットに行ったことなかったですから、地域の協力を得るにはきわめてセンシティブにならざるを得ませんでした。

 

さて、車種などにも疎い私なのですが、ポルシェや、フェラーリといった車ぐらいは、分かるので、そういった車も多数出場していましたし、お聞きしたところ、レース用に特別にチューンされた車ばかりだそうですから、1000万円ぐらいはユウに超えるような車ばかりであったとのこと。

 

そういった車オーナーの方々と少しお話しする時間もいただきましたが、公道をレーシングカーで走ることができる特別な体験はとてもうれしくありがたい…

 

とおっしゃておられました。

 

実現に向けてはさまざまなハードルがあったので、そのことについては別の機会にお話ししたいと思うのですが、私自身もハチ北のメンバーの一人として役員としてかかわる中で、まったく異次元な世界がそこにあるんだなということを知り、またそういった方々が集う場に地域として提供できたことは、ありがたい経験でした。

 

ハチ北の有史で、おそらくこれほどまでにハイソサエティな人達と対峙することはなかったと思います。

 

スキーが爆発的に広がった1990年代、私たちは、そういったマスマーケットをいかに取り込むかがビジネス成功のカギで、ハチ北全体として、そのようなマーケティングをしていました。(マーケティングをしなくても良かったとも言えますが…)

 

しかし、その後、時代は大きく変化し、スキー産業もが衰退することはまったく予想しておりませんでした。

 

今、観光の世界では、マスマーケットは存在しないと考えるべきです。

自分たちが価値あると思っていることに惜しげもなくお金を出してくれる方々を受け入れるようなサービスを磨くことが何よりも大切です。

 

そういったサービスを磨くということは、自分たちはさまざまな努力を重ねなくてはいけません。施設の充実ももちろん必要ですし、接客、マーケティング、あらゆる努力が不可欠ですが、正直、私たちの地域は、そういったことを怠ってきていたことは否定できません。

 

ヨーロッパでもこういった公道をクローズした形の自動車レースは盛んで、だいたいがスキーのワールドカップなどでも見聞きするような山間地域で行われています。

 

考えてみれば、きわめて自然で、そういったスキーリゾートは、宿泊施設など受け入れるための条件が整っているからです。

 

スイスなどのリゾートなどは、いかにして、お金を高く支払ってくれる人たちを満足させるようなサービスを追求できるかを考え、行動していると聞きます。

 

100人のひとが1万円を支払ってくれるのと、一人のひとが、100万円のサービスを受けるものは金額としては100万円で変わりません。

 

しかし、100万円のサービスを提供できる底力があるから、底辺の裾野を広げることができるわけですね。

 

今回、このイベントに実現してくれた行政の方から、こんな話を聞きました。

 

「主催者のひとがこのようにおっしゃってましたよ、

昔、ハチ北は僕ら若い時にはよく行ってました。ですが、久しぶりに、この大会でこちらとお世話になるようになって、あの頃の華やかな雰囲気はどこにいったのかなーって、ずいぶんさみしくなったなーと感じています」

 

そのお話を聞いて、本当に悔しかったです。

しかし、実際それは図星でもあり、謙虚にそのことを反省すべきです。

 

この大会をきっかけに私たちは、そんな方々をも満足させるモノをもう一度築いていく必要があります。

 

そんな、きっかけを作ってくれたことに私たちは感謝しつつ、これを機会にもっともっと努力を重ねていかなくてはなりませんね。