春になって、あちこちの庭先にきれいな花々が咲いているのをみかけますね。
この家の人は種や、球根を秋ぐらいに植えたはずです。
今の春をイメージして、せっせと植込みをしたりしたと思うんです。
そういう準備があるから、いまこうやって結果が出ているわけです。
ちょっとだけ農をかじるようになって、そういう時間軸が植物の営みにはあることに気づきました。
スーパーに行けば、簡単に手に入る食べ物もそういう営みの結果であります。
これは、何も植物に限った話ではなく、モノゴトのすべてがそうで、一朝一夕にできるものなど実は何もないのですよね。
目の前のことに振り回されて、先を見る目がない自分に、いつも反省です。
二宮尊徳さんの言葉が改めて身にしみます。
『遠きをはかる者は富み 近くをはかる者は貧す。
それ遠きをはかる者は百年のために杉苗を植う。
まして春まきて秋実る物においてをや。
故に富有なり。
近くをはかる物は 春植えて秋実る物をも尚遠しとして植えず
唯眼前の利に迷うてまかずして取り
植えずして刈り取る事のみ眼につく。 故に貧窮す。』