新聞を読んでいて、初めて知りました。
どうも、世間では、好意的にとらまえられているようですね。
私は実は、そういう思いにはどうしてもなれなかったです。
実際、ヤンキースへ移るいきさつはいろいろあったこととおもいます。
そして、プロスポーツの世界は、使い物にならなければ、容赦なく切られる世界ですから、自分が最高と思える環境にどんどん移るのが、普通のことなんだと思います。ただ、やはり、マリナーズのファンはそこにいて、イチローを失った喪失感というものは必ずあると思うのです。
そしてまた、日本的経営のようなフォーザチームというか、とにかく自分のチームのために、生涯を捧げるようなそんな生き方をしてほしかったとおもうのです。
私は、どんな環境でもご縁があればそれがベストという思いがあります。そうでなければ、何処かに、逃げ道ができるような気がするからです。
かつての私がそうでした。
父がトップでそのもとで仕事をしていた頃、人の批判ばかりを口にしていました。
でも、ある日自分はそんな自分に嫌気がさし、自分の退路を絶とうと、社の最高責任者になることで、言い訳できるものをなくしました。
会社内で起こる不都合なことは全て自分の責任。そう思うと逆に、なぜそのようなマネジメントしかできない自分だったのかと、自分の内面の問題にフォーカスするようになりました。
イチローがさらに一段上のイチローであるための最良の決断であったことを望みます。