「もう終わりにしよう」
想像だにしていなかった突然のセリフに、
私は何とか動揺を抑えながら聞き返すしかなかった。
「え?・・・終わりって・・・」
心臓は早鐘を打ち、指先は小刻みに震える。
ドクター 「今日で8週か・・・よし、もういいね。」
ユト 「え゛っ!?」
なんつーか、今日病院に行ってきたんですが、
患部の角度を測ったり、ムニムニしたりしながら、
まさかの「お疲れ様でした今日でもう来なくていいですよ宣告」されました。
ちょ、え?何これ大丈夫?一人立ちしちゃっていいの?私、みたいな。
ユト 「つか、先生?私まだ松葉杖とか返却してないんですけど。」
ドクター 「あーそっか、来週にでも持ってきて下さい。」
ユト 「あ、じゃ、先生に書いてもらう書類も来週一緒に持ってきます。」
ドクター 「うん、そうしてください。」
看護士 「早かったねー、寂しくなるわー。」
ユト 「ですねー、今までお世話になりました。ありがとうございました。」
ドクター・看護士 「「お元気でね~。」」
まさかこんな2ヶ月弱でアキレス腱断裂の治療終わるとか
夢にも思ってなかったんですけど。
何これ本当は見放されたとか?
いや、ないないないない、それはない。(と思いたい)
今日は治療前に最初で最後のまともなリハビリ指導あったもんね。
うん、今後全てにおいて一人リハビリなわけですけどね。自宅でね。
メデタイんですけど、なんかこう、結構通院長引くと思ってたから、
ちょっと拍子抜けしたって言うか寂しいっていうか。
そんなわけで、今日から私とアキレス腱と
まさに二人三脚で頑張ります。(脚だけに)(上手いこと言った)