明治大が3季ぶり35回目の優勝 | アマチュア野球をめぐる旅。

アマチュア野球をめぐる旅。

高校野球を中心にアマチュア野球(ときどきプロ野球)の観戦記。

東京六大学野球・第7週(明治大対法政大)を観戦に神宮球場に足を運んだ。

東京六大学野球の優勝を懸けた対戦は、1回戦を法政大が9-5で明治大を下して、全勝優勝に王手を掛ける。
続く2回戦を5-5で引き分け、3回戦は明治大が6-3で勝利。両校1勝1敗1分け臨む優勝決定は4回戦へ持ち越し。

リーグ戦で勝ち点を争う東京六大学ではあるが、今シーズンはこの試合が優勝決定戦になった。
1回戦から14,000、16,000、5,000と推移した観衆は、4回戦は火曜日ではあるにも関わらず1万人を集客。


アマチュア野球をめぐる旅。
平日のデーゲームに1万人の観衆を集めた明法優勝決定戦


明治大は関谷亮太(4年・日大三)、法政大は納富秀平(4年・九州国際大附)を先発マウンドに送り出した。

3勝を挙げている関谷は1回戦で自責点5と打ち込まれ、5回途中降板。中2日で先発マウンドに捲土重来。
納富は1回戦で救援登板でリーグ戦初勝利、2・3回戦では同じくリリーフ、4連投で初先発に抜擢される。


1回表、法政大は1番・大城戸匠理(4年・藤井学園寒川)が失策、2番・若林晃弘(2年・桐蔭学園)が四球で出塁。
無死1・2塁から3番・河合完治(4年・中京大中京)が犠打で一死2・3塁とチャンスを迎える。

4番・西浦直亨(4年・天理)の三遊間に放った打球を明治大・糸原が好捕、三塁走者を挟殺プレイで二死。
5番・伊藤諒介(4年・神港学園)が四球で二死満塁。6番・畔上翔(2年・日大三)が四球を選び、押し出しで先制。

関谷はコーナーを狙う意識が強いように見受けられ、球数と時間を要し1回表終了に19分を要した立ち上がり。


アマチュア野球をめぐる旅。
法政の先発は納富秀平


3回裏、明治大は8番・坂本誠志郎(2年・履正社)が内野安打で出塁、9番・関谷は犠打で一死2塁と走者を送る。
1番・高山俊(2年・日大三)は右翼フェンス直撃の適時三塁打を放ち、明治大が同点に追い付く。

スリーボールからフルカウントに持ち込んだ対戦は、四球で歩かせる策を考慮する場面であったと見受けられる。

4回表、法政大は先頭打者の6番・畔上が低めのストレートを中越え本塁打、すぐさま勝ち越しに成功。
2011年、夏の甲子園を制した日大三で3番・主将を務めた畔上翔、5番打者を務めた高山俊による同級生の競演。
高山が派手なガッツポーズを感情を発露したのとは対照的に、畔上は静かにダイヤモンドを周回していた。

「日大三高、優勝メンバーが東京六大学で活躍」(弊ブログ・12年4月29日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-11236905607.html


アマチュア野球をめぐる旅。
首位打者を獲得した大城戸匠理


6回裏、明治大は3番・菅野剛士(2年・東海大相模)が三塁失策、4番・岡大海(4年・倉敷商)が四球で出塁。
法政大は好投を続けた納富から、1回戦の先発を任されるエース・石田健大(3年・広島工)に継投する。

一死1・2塁から5番・糸原健斗(3年・開星)の打球は一二塁間を破り、右前適時打で再び同点に追い付く。
石田は代打攻勢で送られた西村祐希(4年・春日部共栄)、宮武佑磨(4年・三重)を連続三振切り抜ける。


アマチュア野球をめぐる旅。
リリーフで胴上げ投手になった山﨑福也


8回裏、3番・菅野、4番・岡大が連続左前安打で石田を攻め立て、無死1・2塁と勝ち越しの好機を迎える。
5番・糸原は犠打の構えからストライクを見逃すと、菅野の離塁が大きく木戸から二塁送球でタッチアウト。

明治大は好機を潰したかのような展開ながら、糸原が犠打で送り二死2塁と得点圏に走者を送る。
6番・石井元(2年・履正社)の三ゴロを佐藤が弾きボールがファウルゾーンに転がる間に岡が二塁から生還。


8回から関谷をリリーフした山﨑福也(3年・日大三)が2イニングを完封して、明治大が3-2で法政大を下した。
明治大は3季ぶり35回目の東京六大学優勝、6月11日開幕の全日本大学選手権に5年ぶりの出場を決めた。

全対戦校から勝ち点を奪う、完全優勝ながら東京大戦以外は3戦目以降に決着を付ける粘り強い戦い。
早稲田大・慶応大・法政大戦は初戦を落してから勝ち上がり、史上最多タイとなる計16戦を要しての優勝。


アマチュア野球をめぐる旅。
試合後のスコアボード


試合の詳細はこちらから

「法政、全勝優勝に王手」(弊ブログ・5月27日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-11539122832.html

「法政大、連続本塁打で逆転勝利」(弊ブログ・5月8日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-11525992428.html