センバツ帰りの三高と久我山 | アマチュア野球をめぐる旅。

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高校野球を中心にアマチュア野球(ときどきプロ野球)の観戦記。

東京代表としてセンバツに出場した日大三、国学院久我山を観戦に神宮第二球場に足を運んだ。
ちなみに今日の東京都心は20℃を記録。日中は絶好の野球観戦日和で春の訪れを感じた。

センバツ出場校は大観衆に囲まれた憧れの甲子園から急転直下で最下層のカテゴリーから仕切り直す試合。
一方、対戦相手はセンバツ出場校との対戦にモチベーション全開。万全の態勢で試合に備えて来る。
全国中継されたテレビ画面を通じて戦術、選手のクセなどは分析されていると考えるのが自然である。
「小が大を喰う」という側面において波乱が起こり易い舞台設定である。


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人口密度の薄い平日の神宮第二は最高の観戦環境


春季東京大会・二回戦は昨年もセンバツ出場した帝京、日大三が揃って登場していた。
昨年は帝京が国学院久我山に敗れ、日大三は土壇場で逆転したものの不安定な試合運びが印象強い。


「帝京、敗れる…。」(弊ブログ・10年4月8日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-10503299524.html

「センバツ準V・三高が土壇場で逆転!」(弊ブログ・10年4月9日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-10503776363.html


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三塁側からみた高山俊


第一試合に登場した日大三は1番・高山俊、3番・畔上翔、4番・横尾俊健の打撃陣に注目していた。

本日の打撃成績は以下の通りである。

高山 4打席 1安打(1四球、1死球)※17打数:9安打
畔上 4打席 1安打・1本塁打 ※16打数:11安打
横尾 4打席 1安打(1三振) ※12打数:3安打
※センバツでの打撃成績である。


高山はボールをゆったりと見極める高校生離れした懐の深いトップが特長である。
不必要にヘッドが外旋しない為、コースを問わない柔軟な打撃を可能にしている。

高山と同タイプの畔上の打撃には一冬を越えて進化の形跡が見受けられた。
昨秋、畔上はボールを迎えに行き、軸がぶれるスイングを時折見せていた。
特段目立つ程ではなかったが、畔上の素質を踏まえると一皮剥ける為の障害になるように映った。
しかし、今日の打撃を見る限りその悪癖が全く姿を消していた。
センバツでの16打数11安打の好成績。加古川北戦の一試合6安打がフロックではない事を物語っている。


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一塁側からみた高山俊


高山のハイセンスな打撃に刺激を受けて、畔上が自らに足りない部分を補強したと推察している。
それほどに高山と畔上の打撃フォームは共通点が多い。
一塁を守る二年生の金子凌也にも同様の進化の軌跡が見受けられる。
自身と同じ左打席から好成績を残している同型の先輩から多いに学んでいるのではないだろうか。

横尾はセンバツで12打数3安打と精彩を欠いた打撃を引き続き継続中である。
右投げ・左打ちが飽和状態の現在。横尾は希少価値の高い右の長距離打者である。
しかし、レフト方向への意識の強さからなのか、ヘッドが極端に遠回りする。
それだけにヒットゾーンは真ん中からアウトコースに限定される。

フルモデルチェンジを試みない限り横尾の打撃は頭打ちになることが予想される。
ボールを飛ばす能力にセンスを感じるだけに、インパクトまでのアプローチを見直して欲しい。


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久我山のエース川口


第二試合の国学院久我山対成立学園戦は、エース・川口貴都の投球が印象に残った。
川口は二年生ながら180cm・82kgという立派な体格である。

ストレートは高低を問わずに浮き上がる様にキャッチャーミットに吸い込まれる。
特に指に掛かったときのベルト付近より高いコースに制球されたボールは伸び上がって行く。
スピンの利いた130㌔台のストレートは十分な伸びしろを残している。

「日大三、9年ぶり12回目の優勝」(弊ブログ・10年10月26日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-10687963317.html

試合の詳細は東京都高野連HPから