東洋大対亜細亜大の試合に引き続き、中央大対国士館大の試合を観戦した。
初戦を迎える中央大は、エース・澤村拓一(4年・佐野日大)の先発登板が予想された。
昨秋、青学大戦で大学生神宮最速・156㌔を記録したストレートで一躍注目を集めた。
威力溢れるストレートに加え、カーブ・スライダー・フォーク・ツーシームを操る本格派右腕。
秋のドラフト会議に向けて注目が集まる大学球界屈指の逸材である。
ネット裏には季節外れの日焼けをした男性陣が数多く見受けられた。
澤村の先発を予想して集まった各球団のスカウトや編成である事は容易に想像が出来た。
巨人は清武球団代表が視察に訪れていたが、澤村の評価の高さを伺い知る事が出来る。
“澤村詣”に日米スカウト16名がネット裏に陣取っていたという報道もあった。
澤村はストレートの最速が153㌔、またフォークボールが139㌔を計測する事もあった。
被安打4、2失点(自責1)という投球内容で延長10回を完投で勝利に貢献した。
4回、澤村から適時打で一点を奪うと国士舘ベンチが異常な盛り上がりを見せていた。
この盛り上がりは逆説的に澤村攻略の難しさを体現しているように感じた。
澤村の成長は球速以外にも、発達した太腿に垣間見る事が出来る。
中央大は、中京大中京で有名になったタイトフィットにユニフォームを着こなしている。
その分を差し引いても太腿部が発達しているように思われる。
澤村は「下半身のトレーニングしか取り組まない」と発言している。
発言を額面通りに受け取ると、成長の軌跡は太腿部分に集中すると言っても過言ではない。
登板前日もウェートを行い、筋肉痛が体にある事で投球が安定するという。
国士舘大、千葉祐輔(1年・花巻東)のスタメンマスクでの出場に驚いた。
下級生の出場は珍しくはないが、捕手としての先発出場となると珍しいのではないだろうか。
主将・青山直樹(4年・市船橋)から定位置奪取は容易ではないだろうが、活躍を楽しみにしたい。