東京は昨日の真冬のような寒空と雨模様が嘘のように春らしい陽気だった。
両校の先発予想は東洋大・乾真大(4年・東洋大姫路)と亜細亜大・東浜巨(2年・沖縄尚学)。
大学日本代表に名を連ねる両エースの投手戦を期待していた。
東浜は初回に東洋大の鮮やかな先制攻撃に足元を掬われてしまった恰好である。
2番・瀧本の四球、3番・林崎の左前安打、4番・鈴木の一塁ゴロの間に走者が進塁。
5番・木村に二つ目の四球を与え、二死満塁のピンチを迎えると6番・緒方の中前適時打で二点を失う。
更に7番・佐藤に死球、8番・上原には三つ目の死球で押し出し。
9番・戸田には適時二塁打を被びて、六点を失った東浜の今シーズンの立ち上がり。
駒大苫小牧・準連覇の立役者、亜大・本間は指名打者で出場
初回の東浜は150㌔をマークしたように特別に調子が悪いように見えなかった。
東洋大打線が東浜の甘い球を見逃さず、好球必打を徹底した事が大量得点につながった。
また「ストライク」と判定されてもおかしくない球を何度か「ボール」と判定されていた。
繊細な制球力が持ち味な東浜だけに微妙に影響していたようにも見えた。
昨秋、まさかの5位からすっかり調子を取り戻した東洋大
東洋大・乾真大は相変わらず球速表示以上に切れ味鋭いストレートをコーナーに投げ分けていた。
失点は3回のソロ本塁打のみで今日は危なげの無い投球であった。
今シーズンの乾の投球には小気味の良さだけではなく、凄みが加わったかのような印象である。
また、球速表示は130㌔台がほとんどであるが、見た目と球速に大きな隔たりを感じる。
小さく曲がるスライダーは絶品で、是非神宮球場に足を運んで実際に観てもらいたい。
試合後のスコアボード
この試合には06年、いわゆる“ハンカチ世代”の高校日本代表から三選手が出場していた。
乾真大、林崎遼(以上、東洋大姫路)、本間篤史(駒大苫小牧)である。
彼らは夏の甲子園・準々決勝(駒大苫小牧対東洋大姫路)で5-4の激戦を演じた間柄でもある。
乾、林崎が東洋大の中軸に成長しているだけに本間の奮起にも期待したい。