月曜日の東京六大学 | アマチュア野球をめぐる旅。

アマチュア野球をめぐる旅。

高校野球を中心にアマチュア野球(ときどきプロ野球)の観戦記。

東京六大学は土曜日・日曜日に神宮球場で開催される。
ご存知の方にはお馴染みのルールではあるが、2試合勝利したチームが勝ち点を得るシステムになっている。
その勝ち点で優勝を争うのが大学野球のスタンダードである。
よって、引き分けを挟んだり、1勝1敗になった場合、第三戦は月曜日に持ち越される。


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試合前の練習風景は土日と同じ


プレイボールは月曜日の11時から。
「こんな時間に誰が大学野球を観に来るんだろう?」と、疑問を持った事はないだろうか。


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どこからともなく、野球ファンが集まって来る平日の神宮球場の不思議


しかし、こんな時は人種の坩堝、首都・東京が懐の深さを痛感する事になる。
初めは驚いたが結構な人数が神宮球場に足を運んで来るのだ。

早慶戦が月曜日に持ち越されようものなら曜日を間違える程の人が押し寄せて来る事もある。
有料入場者数を独断と偏見と過去の経験値から数値化してみたい。

悠々自適なオールドファン:70%

仕事を抜け出したサラリーマン:5%

その他(女子野球ファン・大学生など):15%

そして、今日は斎藤佑樹(早稲田大)の先発が予想された為、混雑が予見出来た。
久しぶりに斎藤の登板を観戦したが、昨年は鳴りを潜めていた”佑ちゃんファン”が復活していた。


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マウンドの斎藤に熱い視線を送る女性ファンの後ろ姿


一塁側、早稲田大ベンチの付近には女性ファンが早い時間から座席を確保。
入学直後の熱狂には遠く及ばないが、改めて斎藤の人気の高さを実感した。
母娘のような二人組から、五人くらいの組みで斎藤を一眼レフで撮影するマダムまで幅広い。

残念ながら今日の斎藤のピッチングは精彩を欠いてしまった。
更なる余談だが、斎藤が降板後も席を立たなかった事は驚いた。

一年生時は斎藤の登板が終わると席を立ち、一目散に球場を後にするシーンが記憶にある。
斎藤をきっかけに、斎藤が所属する早稲田大を応援するようになったのかもしれない。
それが高じて野球自体も好きになり、最後まで観戦するようになったのだろうか。


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神宮球場はスタンド上部から観るのも気持ちが良い


しかし、この集客力は東京六大学に限定された特殊な状況である。
同じ神宮球場で火曜日・水曜日開催の東都リーグも今日の試合には遠く及ばない。

井口忠仁・澤崎俊和・清水将海らプロ注目選手が揃った96年の青山学院大戦でも集客に関しては寂しい限りだった。

それはさておき、平日の、しかも日中に開催される東京六大学の集客力は特筆すべきである。
そして、この集客力が選手にとって最大の魅力になっているのではないだろうか。

だから、有望な選手が集まる。
だから、魅力的な試合が行われる。
だから、観客が集まる。
そういうサイクルが螺旋状に積み重なって、伝統という形になっている東京六大学野球。


「東都大学リーグ二部」(9月9日・弊ブログ記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-10338568215.html