大河ドラマ「平清盛」も41話まで視聴終わりました。

残り、9話。

最後は清盛の死で終わるのか?

それとも平家の終焉で終わるのか?

 

そして、今回読了したのは 永井路子さんによる

清盛の妻、時子目線の本です。

 

ある意味、世の頂点に立った清盛な訳で

その妻であるならば 満ち足りた気持ちになりそうですが

次世代も いや、永遠なる平家の維持を考え続けなければならないのって

常に不安との戦いだったんだろうな~と気の毒になりますね。

 

まぁ歴史ってその連続なんですけどね。

 

誰が皇子を産むか はたまた誰がその皇子の乳母になるのか

例え、男子誕生となってさえ

”廃れ皇子”となる可能性もある訳で

財力と時の運によって左右されるという不安定さ。

 

本書の中にあった「幸不幸の差は 紙一重」という言葉が

常に思い浮かんでしまいます。

 

清盛が福原遷都に力を注いでいる間も

様々な雑事に追われる時子。

結局は思いも寄らなかった突然の清盛の死が覆い被さり

彼女自身の判断の如何により

平家が終焉するのか 或いは 続いていくのかの分かれ目に立たされる訳で

彼女の肩にかかった重圧と思うと

果たして彼女に安らぎの時はあったのだろうかと感じますね。

 

最終的に 平家は 壇ノ浦の戦いで終焉を迎える訳ですが 

捕虜となった時子の息子、重衡の命と神器との交換を強いられた時。

昔と現在では 価値観が違うのだと言われますが

母が胸に抱く子への想いは同じなんだなと感じられ

それでも 息子への想いを切る場面は辛かったですね。

 

二十余年であったと言われる平家の栄華。

その内、どれだけの時間 時子はその栄華を感じられたのでしょうか。