京都市交響楽団
第684回定期演奏会
【日時】
2023年11月25日(土) 開演 14:30
【会場】
京都コンサートホール 大ホール
【演奏】
指揮:シルヴァン・カンブルラン
管弦楽:京都市交響楽団
(コンサートマスター:泉原隆志)
【プログラム】
モーツァルト:交響曲 第31番 ニ長調 K.297 「パリ」
ブルックナー:交響曲 第4番 変ホ長調 「ロマンティック」 (1888年稿 コーストヴェット版)
京響の定期演奏会を聴きに行った。
というのも、好きな指揮者シルヴァン・カンブルランが、京響に2回目の出演を果たしたためである(初出演のときの記事はこちら)。
カンブルランは、1948年フランス生まれ、これまでにSWR響や読響の常任を務めてきた名指揮者である。
前半のプログラムは、モーツァルトの交響曲第31番「パリ」。
この曲で私の好きな録音は
●レヴァイン指揮 ウィーン・フィル 1985年6月11日セッション盤(NML/Apple Music/CD/YouTube1/2/3)
●アバド指揮 ベルリン・フィル 1992年3月13-15日セッション盤(Apple Music/CD/YouTube1/2/3)
●カンブルラン指揮 バーデン=バーデン・フライブルクSWR響 1999年7月22-24日セッション盤(NML/Apple Music/CD/YouTube1/2/3)
あたりである。
華麗なレヴァイン盤、典雅なアバド盤にも並ぶ、すっきりと美しいカンブルラン盤。
その彼が京響を振っての今回の演奏は、あまり響かない京都コンサートホールだからか少しこじんまりして聴こえたけれど、それでも期待通りの演奏だった。
後半のプログラムは、ブルックナーの交響曲第4番「ロマンティック」(1888年稿 コーストヴェット版)。
この曲のコーストヴェット版第3稿で私の好きな録音は
●フルシャ指揮 バンベルク響 2020年11月セッション盤(NML/Apple Music/CD/YouTube1/2/3/4) ※その記事はこちら
あたりである。
今回のカンブルラン&京響は、フルシャ盤同様の朝のようなさわやかさに、意外とがっしりしたブルックナーらしい力強さも加わった、聴きごたえのある演奏だった。
先ほどのモーツァルトよりもオーケストラの編成が大きいため、ホールの響きのなさも気にならない。
カンブルランは第3稿(1888年稿)に思い入れがあるようで、この稿にだけ存在する、長大な全曲中でも最後の最後にたった2回だけしかないシンバルの出番、それも強打ではなく静かな静かな2打、その“煙が立ちのぼるかのような”シンバルの美しさについて、プレトークでも熱く語っていた。
果たしてその箇所の演奏では、上記フルシャ盤と比べてもいっそう印象深い、美しく神秘的なシンバルの2打が聴かれ、第3稿(1888年稿)よりも第2稿(1878/80年稿)のほうが好きな私でも心動かされた。
(画像はこちらのページよりお借りしました)
↑ ブログランキングに参加しています。もしよろしければ、クリックお願いいたします。