イタリアのボルツァーノで開催されている、2023年ブゾーニ国際ピアノコンクール(公式サイトはこちら)。
8月30日は、室内楽ファイナルの第2日。
ネット配信を聴いた(こちらのサイト)。
ちなみに、2023年ブゾーニ国際ピアノコンクールについてのこれまでの記事はこちら。
(2022/2023年ブゾーニ国際ピアノコンクール 予選通過者一覧)
以下、使用されたピアノはいずれもスタインウェイ/Passadoriである。
また、以下の室内楽はイシドア四重奏団との共演である。
28. Ryota YAMAZAKI (birth: 1998, Kanagawa)
F. Liszt: Sonata in h-Moll, S. 178
ソロファイナルでのショパンのエチュードと同様、ルイ・ロルティを思わせる、水のように澄んだ音と爽やかな流れを持つ。
この曲の悪魔的な面は出ていないけれど、こういう端正な解釈も悪くなく、音の鳴りもいいし、高く評価されるのではないか。
21. Arsenii MUN (birth: 1999, St. Petersburg)
J. Brahms: Quintet for piano and strings, op. 34
力強く情熱的な演奏で、ブラームスに合っている印象。
ソロ曲で聴かれた細部の粗は、室内楽では気にならない。
28. Ryota YAMAZAKI (birth: 1998, Kanagawa)
J. Brahms: Quintet for piano and strings, op. 34
こちらも同じ曲だが、より端正で優しい演奏。
どちらが良いということは、一概には言いにくい。
21. Arsenii MUN (birth: 1999, St. Petersburg)
F.J. Haydn: Sonate in Es-Dur, Hob. XVI: 52
C. Debussy: from Préludes, livre II: Feux d’artifice
F. Liszt: Rhapsodie hongroise n. 2, S. 244
力強く勢いがあり、これらの華やかな曲に合っている。
細部の洗練された演奏とは言えないが、それでもかなり頑張っているほうで、多少の綻びはあるも許容範囲内となっている。
そんなわけで、第2日の演奏者のうち、私がグランドファイナルに進んでほしいと思うのは
28. Ryota YAMAZAKI (birth: 1998, Kanagawa)
21. Arsenii MUN (birth: 1999, St. Petersburg)
あたりである。
これまでの演奏者を全員選んでしまっており、全く絞れていない。
山﨑亮汰も安泰とは言えない状況だが、どうにか通過してほしいところ。
次回(8月31日)は室内楽ファイナルの第3日。
室内楽ファイナルの最終日である。
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