パトリツィア・コパチンスカヤ ヴァイオリンリサイタル
【日時】
2023年3月19日(日) 開演 15:00
【会場】
あいおいニッセイ同和損保ザ・フェニックスホール (大阪)
【演奏】
ヴァイオリン:パトリツィア・コパチンスカヤ
ピアノ:ヨーナス・アホネン
【プログラム】
シェーンベルク:幻想曲 op.47
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第7番 ハ短調 op.30-2
ウェーベルン:ヴァイオリンとピアノのための4つの小品 op.7
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第9番 イ長調 「クロイツェル」 op.47
※アンコール
リゲティ:Adagio molto semplice
カンチェリ:ラグ-ギドン-タイム
ヴァイオリニスト、パトリシア・コパチンスカヤのコンサートを聴きに行った。
裸足でステージに登場、ヴァイオリンをひらっと上に掲げて少女のように無造作に挨拶し、弾き出したらもう最初から最後までコパチンスカヤ・ワールド、作曲家ごとの様式の違いなんてお構いなく、全てを彼女の音楽にしてしまう。
どの曲もアゴーギクやデュナーミクの変化が極端で、表現はとても激しく、なおかつノリノリで楽しそう。
いわば、クラシック音楽の殻を借りたロックである。
しばしば踏み鳴らされる足のステップは、さしずめドラムといったところか。
同じ“激しい演奏”でも、ベートーヴェンの苦悩や葛藤をまっすぐに受け止め、作曲家の使徒たらんとするかのようなアリーナ・イブラギモヴァの求道的なクロイツェル・ソナタ(その記事はこちら)とは、ここまで違うかというくらい異なる。
私としては、イブラギモヴァのやり方が好きである。
それでも、そこはさすがのコパチンスカヤ、その辺の生半可な演奏よりはよっぽど聴かせるし、“魅せ方”が生来身に備わっているような風があった。
それにしても、こういう演奏に違和感なくついていけるピアニストのアホネン、かなりの適応力である(あるいは、もともとこういう音楽性の持ち主なのか)。
(画像はこちらのページよりお借りしました)
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