(務川慧悟の演奏動画 ドビュッシー サティ モーツァルト ショパン ラヴェル) | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。

好きなピアニスト、務川慧悟の新しい演奏動画がアップされた。

動画はこちら。

 

 

 

 

 

ROHM CLASSIC SPECIAL トーク&コンサート 務川慧悟の仏蘭西日記 (curtaincall.media)

 

 

2022年1月7日(金)

ドビュッシー:前奏曲集 第2集 より 「風変わりなラヴィーヌ将軍」

サティ:ピカデリー

モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第9(8)番 イ短調 K.310 より 第1楽章

ショパン:バラード 第4番 ヘ短調 op.52

ラヴェル:夜のガスパール

ドビュッシー:前奏曲集 第2集 より 「花火」

 

 

 

 

 

以上である。

「仏蘭西日記」という副題の通り、全てフランスにちなんだプログラムとなっている。

録音の音質はいまひとつだが、演奏は素晴らしい。

ドビュッシーにサティ、彼の自家薬籠中の物といったところ。

モーツァルトも彼に合った曲で、美しい切迫感がある。

 

 

 

 

 

ショパンのバラード第4番は、私の好きな

 

●中川真耶加(Pf) 2015年10月11日ショパンコンクールライヴ(動画

●牛田智大(Pf) 2021年10月10日ショパンコンクールライヴ(動画) ※動画の4:42~

 

あたりの情熱的な演奏とはまた違った、ショパンのフランスらしい側面に光を当てたようなクールな解釈で、こういうのも悪くない。

 

 

 

 

 

ラヴェルの「オンディーヌ」、これはラヴェルの曲の中でも一、二を争うほど好きな曲。

ラヴェルを得意とする務川慧悟だけあって大いに期待したが、好きな曲だと贅沢になってしまうためか、私の好きな

 

●天川真奈(Pf) 2015年11月25日浜コンライヴ盤(CD)

 

に聴かれる右手の和音音型の繊細さ、絵画のような幻想的な空気感がもっと欲しくなってしまう。

 

 

また、「絞首台」は良いが、「スカルボ」は(相当弾けてはいるものの)連打の音抜けが少々あるのと、全体におとなしめであり、

 

●ポゴレリチ(Pf) 1982年10月セッション盤(NMLApple MusicCDYouTube

●ロルティ(Pf) 1988年セッション盤(NMLApple MusicCDYouTube

●シュフ(Pf) 2008年9月セッション盤(NMLApple MusicCDYouTube

●グロヴナー(Pf) 2011年4月23-26日セッション盤(NMLApple MusicCDYouTube

●ノ・イェジン(Pf) 2015年11月24日浜コンライヴ盤(CD)

 

あたりのような悪魔的な雰囲気やキレがもう少しあると良いか。

 

 

ただ、録音の音質が良くないのも原因かもしれない(生で聴いたら印象が変わるかも)。

あるいは、ほぼ無観客の公演なので、乗り切らなかった面もあるか。

エリザベートコンクールでのショスタコーヴィチなど(その記事はこちら)、“ゾーン”に入ったときの彼の表現力はすごく、いつか有観客のライヴで彼の最高の「夜のガスパール」が聴いてみたいものである。

 

 

 

 

 

曲間では彼の飾らないトークも聞ける。

彼の一番好きな曲はラヴェルのピアノ協奏曲とのこと。

彼のイメージにぴったりの曲であり、これまたいつか聴いてみたい。

 

 

 

 

 

なお、前回の演奏動画もぜひ(下記リブログ元の記事)。

 

 

 

 


音楽(クラシック) ブログランキングへ

↑ ブログランキングに参加しています。もしよろしければ、クリックお願いいたします。

 

YouTube(こちら)やTwitter(こちら)もよろしければぜひ!