大阪フィルハーモニー交響楽団
第553回定期演奏会
【日時】
2021年11月23日(火祝) 開演 15:00
【会場】
フェスティバルホール (大阪)
【演奏】
指揮:尾高忠明
チェロ:横坂源 *
ソプラノ:安井陽子 #
管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団
(コンサートマスター:須山暢大)
【プログラム】
ハイドン:チェロ協奏曲 第2番 ニ長調 *
マーラー:交響曲 第4番 ト長調 #
※アンコール(ソリスト) *
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第2番 ニ短調 BWV1008 より サラバンド
大フィルの定期演奏会を聴きに行った。
指揮は、音楽監督の尾高忠明。
ソリストは、コロナ禍のため来日できないエマニュエル・パユ(フルート)の代役として、横坂源(チェロ)が担当した。
前半の曲は、ハイドンのチェロ協奏曲第2番。
この曲で私の好きな録音は
●カザルス(Vc) ボールト指揮 BBC響 1945年10月15日セッション盤(NML/Apple Music/CD/YouTube1/2) ※第1、2楽章のみ
●ロストロポーヴィチ(Vc) バルシャイ指揮 モスクワ室内管 1963年9月15日ライヴ盤(Apple Music)
●ロストロポーヴィチ(Vc) アカデミー室内管 1975年11月15-16日セッション盤(NML/Apple Music/CD/YouTube1/2/3)
●ビルスマ(Vc) J.ラモン指揮 ターフェル・ムジーク 1989年セッション盤(Apple Music/CD)
●イッサーリス(Vc) ノリントン指揮 ヨーロッパ室内管 1996年2月セッション盤(Apple Music/CD)
●ケラス(Vc) ミュレヤンス指揮 フライブルク・バロック・オーケストラ 2003年3月セッション盤(NML/Apple Music/CD/YouTube1/2/3)
●ラドゥティウ(Vc) R.ガザリアン指揮 ハイルブロン・ヴュルテンベルク室内管 2016年6月27-29日セッション盤(NML/Apple Music/CD/YouTube1/2/3)
あたりである。
およそ10年おきに名盤が生まれている。
今回の横坂源の演奏は、これらほどの風格または洗練は聴かれなかったものの、悪くないものだった。
それ以上にアンコールのバッハが、しっかりと歌うけれど歌いすぎずきちんとバッハで、仕上がりも丁寧で良かった。
後半の曲は、マーラーの交響曲第4番。
この曲で私の好きな録音は
●ブーレーズ指揮 クリーヴランド管 1998年4月セッション盤(NML/Apple Music/CD/YouTube1/2/3/4)
●ネゼ=セガン指揮 グラン・モントリオール・メトロポリタン管 2003年10月2,3日セッション盤(NML/Apple Music/CD)
●アバド指揮 ベルリン・フィル 2005年5月ベルリンライヴ盤(NML/Apple Music/CD/YouTube1/2/3/4)
●フルシャ指揮 バンベルク響 2020年7月セッション盤(NML/Apple Music/CD/YouTube1/2/3/4)
あたりである。
また実演では、これらの名盤ほどではなかったが、ガッティ指揮コンセルトヘボウ管が割と良かった(その記事はこちら)。
今回の尾高忠明&大フィルの演奏は、彼ららしいかっちりとしたもので、この曲の19世紀的甘美さや20世紀的神経質さはあまり聴かれなかった。
それでも、第1楽章の最後で加速する前の緩徐部分などでは、たっぷりと歌うヴァイオリンが美しかった。
第3楽章は、もっともっと陶酔させてほしかったけれど。
終楽章でソプラノ・ソロを歌った安井陽子は、天国的というよりは明るく快活な歌いぶりだったが、尾高忠明の音楽の方向性には合っていたかもしれない。
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