大阪フィルハーモニー交響楽団 第553回定期 尾高忠明 マーラー 交響曲第4番 ほか | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

大阪フィルハーモニー交響楽団

第553回定期演奏会

 

【日時】

2021年11月23日(火祝) 開演 15:00

 

【会場】

フェスティバルホール (大阪)

 

【演奏】

指揮:尾高忠明

チェロ:横坂源 *

ソプラノ:安井陽子 #

管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団

(コンサートマスター:須山暢大)

 

【プログラム】

ハイドン:チェロ協奏曲 第2番 ニ長調 *

マーラー:交響曲 第4番 ト長調 #

 

※アンコール(ソリスト) *

J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第2番 ニ短調 BWV1008 より サラバンド

 

 

 

 

 

大フィルの定期演奏会を聴きに行った。

指揮は、音楽監督の尾高忠明。

ソリストは、コロナ禍のため来日できないエマニュエル・パユ(フルート)の代役として、横坂源(チェロ)が担当した。

 

 

 

 

 

前半の曲は、ハイドンのチェロ協奏曲第2番。

この曲で私の好きな録音は

 

●カザルス(Vc) ボールト指揮 BBC響 1945年10月15日セッション盤(NMLApple MusicCDYouTube12) ※第1、2楽章のみ

●ロストロポーヴィチ(Vc) バルシャイ指揮 モスクワ室内管 1963年9月15日ライヴ盤(Apple Music

●ロストロポーヴィチ(Vc) アカデミー室内管 1975年11月15-16日セッション盤(NMLApple MusicCDYouTube123

●ビルスマ(Vc) J.ラモン指揮 ターフェル・ムジーク 1989年セッション盤(Apple MusicCD

●イッサーリス(Vc) ノリントン指揮 ヨーロッパ室内管 1996年2月セッション盤(Apple MusicCD

●ケラス(Vc) ミュレヤンス指揮 フライブルク・バロック・オーケストラ 2003年3月セッション盤(NMLApple MusicCDYouTube123

●ラドゥティウ(Vc) R.ガザリアン指揮 ハイルブロン・ヴュルテンベルク室内管 2016年6月27-29日セッション盤(NMLApple MusicCDYouTube123

 

あたりである。

およそ10年おきに名盤が生まれている。

 

 

今回の横坂源の演奏は、これらほどの風格または洗練は聴かれなかったものの、悪くないものだった。

それ以上にアンコールのバッハが、しっかりと歌うけれど歌いすぎずきちんとバッハで、仕上がりも丁寧で良かった。

 

 

 

 

 

後半の曲は、マーラーの交響曲第4番。

この曲で私の好きな録音は

 

●ブーレーズ指揮 クリーヴランド管 1998年4月セッション盤(NMLApple MusicCDYouTube1234

●ネゼ=セガン指揮 グラン・モントリオール・メトロポリタン管 2003年10月2,3日セッション盤(NMLApple MusicCD

●アバド指揮 ベルリン・フィル 2005年5月ベルリンライヴ盤(NMLApple MusicCDYouTube1234

●フルシャ指揮 バンベルク響 2020年7月セッション盤(NMLApple MusicCDYouTube1234

 

あたりである。

また実演では、これらの名盤ほどではなかったが、ガッティ指揮コンセルトヘボウ管が割と良かった(その記事はこちら)。

 

 

今回の尾高忠明&大フィルの演奏は、彼ららしいかっちりとしたもので、この曲の19世紀的甘美さや20世紀的神経質さはあまり聴かれなかった。

それでも、第1楽章の最後で加速する前の緩徐部分などでは、たっぷりと歌うヴァイオリンが美しかった。

第3楽章は、もっともっと陶酔させてほしかったけれど。

終楽章でソプラノ・ソロを歌った安井陽子は、天国的というよりは明るく快活な歌いぶりだったが、尾高忠明の音楽の方向性には合っていたかもしれない。

 

 


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