(アンドラーシュ・シフの新譜 ブラームス ピアノ協奏曲第1、2番) | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。

好きなピアニスト、アンドラーシュ・シフの新譜が発売された(Apple MusicCD)。

曲目は、ブラームスのピアノ協奏曲第1、2番である。

詳細は以下の通り。

 

 

 

 

 

 

 

作品が生まれた時代の楽器で奏でられる清明で繊細なハーモニー!
シフが自ら指揮もつとめ、円熟の境地を余すところなく披露。


世界中のクラシック愛好家、そして批評家から絶大な信頼を集めるピアノ界の巨匠が満を持してブラームスの協奏曲2曲をECMへ新録音。自らが指揮もつとめ、オーケストラを縦横無尽に操り円熟の境地を余すところなく披露した両曲の最新決定版。
 誠実にキャリアを重ね、円熟の時を謳歌する現代最高の巨匠アンドラーシュ・シフ。近年では弾き振りの活動にも力点が置かれるようになり、ユニークな古楽音楽家集団、エイジ・オブ・インライトゥメント管弦楽団を弾き振りしての録音となる当盤では、自らが追い求める理想のブラームス作品像を至福のサウンドで実現しています。
 ピアノはブラームスが協奏曲第1番を作曲した1850年代のブリュートナーを使用。過度な重厚感や装飾を削ぎ落した清明で繊細なハーモニーが、聴き手に忘れ得ぬ感動を届けます。
 アンドラーシュ・シフはライナーノーツにこう記しています、「近年、私たちは重量級のブラームスの演奏に慣れてしまってきた。ピアノはいっそう強大に、パワフルになり、オーケストラは大規模に、個々の楽器も強く、たくましくなっている。演奏会場は巨大化した。~中略~ブラームスの音楽は、重たくも、鈍くも、分厚くも、騒々しくもない。そのまったく反対 ― 清明で、繊細で、特徴的で、ダイナミクスの陰影に満ちている。」(輸入元情報)

【収録情報】
Disc1
ブラームス:
● ピアノ協奏曲第1番ニ短調 Op.15

Disc2
● ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 Op.83


 アンドラーシュ・シフ(ピアノ:ブリュートナー c.1859、指揮)
 エイジ・オブ・インライトゥメント管弦楽団

 録音時期:2019年12月19-21日
 録音場所:ロンドン、アビー・ロード・スタジオ
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

 

 

 

 

 

以上、HMVのサイトより引用した(引用元のページはこちら)。

 

 

ブラームスのピアノ協奏曲第1番で私の好きな録音は

 

●バックハウス(Pf) ボールト指揮 BBC響 1932年11月28,29日セッション盤(NMLApple MusicCDYouTube

●ポリーニ(Pf) ベーム指揮 ウィーン・フィル 1979年12月19-21日セッション盤(NMLApple MusicCDYouTube

 

あたりである。

 

 

また、ブラームスのピアノ協奏曲第2番で私の好きな録音は

 

●バックハウス(Pf) ベーム指揮 ザクセン国立歌劇場管 1939年6月セッション盤(NMLApple MusicCDYouTube

●ポリーニ(Pf) アバド指揮 ウィーン・フィル 1976年5月24-26日セッション盤(NMLApple MusicCDYouTube

 

あたりである。

 

 

シフ先生には叱られそうだが、重量級の演奏が好きである。

第1番の第1楽章の展開部やコーダ、第2番の第1楽章のコデッタなど、圧倒的なパワーが欲しい。

重量級でありながらもガツガツしすぎず派手すぎない、ブラームスらしい渋みや気品を備えた、直球勝負の演奏が好み。

 

 

今回のシフの演奏はもっとまったりしており、上述のような演奏とは異なるアプローチだが、こういうのも悪くない。

ピリオド楽器(時代楽器、古楽器)を使用しているのも彼の音楽性に合っており、彼の旧録音以上に彼らしさのよく出た演奏となっているように思う。

 

 

 

 

 

Brahms: Piano Concerto No. 1 in D Minor, Op. 15 - 2. Adagio - YouTube

 

Brahms: Piano Concerto No. 2 in B Flat Major, Op. 83 - 4. Allegretto grazioso - YouTube

 

 

 

 

 

なお、シフのこれまでのCDについての記事はこちら。

 

アンドラーシュ・シフの新譜Blu-ray バッハ 平均律クラヴィーア曲集 第1、2巻

 

 


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