今回は演奏会の感想でなく、別の話題を。
好きな指揮者、シルヴァン・カンブルランの新しい演奏動画がアップされた。
動画はこちら。
2021年4月2日 シュトゥットガルト
Richard Wagner: PARSIFAL
Musikalische Leitung: Sylvain Cambreling • Regie: Calixto Bieito • Szenische Leitung der Wiederaufnahme: Valentin Schwarz • Bühne: Susanne Gschwender • Kostüme: Mercè Paloma • Licht: Reinhard Traub • Chor: Christoph Heil / Johannes Knecht • Dramaturgie: Xavier Zuber
Amfortas: Markus Marquardt • Gurnemanz: Attila Jun • Parsifal: Daniel Kirch • Klingsor: Tobias Schabel • Kundry: Christiane Libor • Titurel: Matthias Hölle • 1. Gralsritter: Heinz Göhrig • 2. Gralsritter: Michael Nagl • 1. Knappe: Josefin Feiler • 2. Knappe: Diana Haller • 3. Knappe: Torsten Hofmann • 4. Knappe: Moritz Kallenberg • 1.1. Blumenmädchen: Josefin Feiler • 1.2. Blumenmädchen: Estelle Kruger • 1.3. Blumenmädchen: Fiorella Hincapié • 2.1. Blumenmädchen: Mirella Bunoaica • 2.2. Blumenmädchen: Aoife Gibney • 2.3. Blumenmädchen: Stine Marie Fischer • Stimme aus der Höhe: Stine Marie Fischer
ヴァーグナーの「パルジファル」で私の好きな録音は
●ブーレーズ指揮 バイロイト祝祭管 1970年8月バイロイトライヴ盤（Apple Music／CD）
●アバド指揮 ベルリン・フィル 2001年11月29日ベルリンライヴ盤（CD）
●ナガノ指揮 ベルリン・ドイツ響 2004年8月4,6,8日バーデン=バーデンライヴ盤（Blu-ray）
あたりである。
この曲の美しいハーモニー、新鮮な和声進行を明快に呈示するブーレーズとナガノ。
この曲の神々しい雰囲気、神秘的な空気感を引き出すアバド。
また前奏曲と「聖金曜日の音楽」しか残されていないけれど、フルトヴェングラーもまた後者のタイプである（彼の1936、1937年バイロイト公演または1951年スカラ座公演の録音が残されていればどんなによかっただろう→その記事はこちら）。
名高いクナッパーツブッシュ盤やカラヤン盤も悪くないのだが、（それぞれ別の意味で）私の中のこの曲のイメージと異なる。
今回のカンブルラン＆シュトゥットガルト州立歌劇場管の演奏は、上のブーレーズやナガノのやり方に近い。
オーケストラの質という点ではやや劣るものの（弦の高音部など）、大きく気になるほどではないし、それにカンブルランの指揮の手腕はブーレーズやナガノにも全く劣らない。
この曲がいかにヴァーグナー晩年の熟練した和声進行で彩られているかを、きわめて清々しくクリアな響きで示してくれる。
総合的には、上の各盤に匹敵する期待通りの名演。
上記の演奏動画は2021年4月16日（金）までの限定公開であるため注意されたい。
なお、前回の演奏動画もぜひ（下記リブログ元の記事）。
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