今回は演奏会の感想でなく、別の話題を。
先日、シャネル・ピグマリオン・デイズ2020という企画にて期間限定で公開された、好きなピアニスト平間今日志郎の演奏動画について書いた(下記リブログ元の記事参照)。
平間今日志郎の動画公開期間はもう終わってしまったが、現在(2020年11月5日まで)は好きなチェリスト水野優也の演奏動画が公開されている。
曲目は、ベートーヴェンのチェロ・ソナタ第4番、ヴェーベルンの「チェロとピアノのための2つの小品」(1899)、ブラームスのチェロ・ソナタである。
動画はこちら。
https://chanelnexushall.jp/featured/digital_concert/
ベートーヴェン:チェロ・ソナタ 第4番 ハ長調 作品102-1
ウェーベルン:チェロとピアノのための2つの小品
ブラームス:チェロ・ソナタ 第1番 ホ短調 作品38
水野優也(チェロ)、五十嵐薫子(ピアノ)
(2020年9月26日 シャネル・ネクサス・ホールにて収録)
今回の曲目で私の好きな録音は、ベートーヴェンのチェロ・ソナタ第4番は
●ロストロポーヴィチ(Vc) リヒテル(Pf) 1962年6月4-9日セッション盤(NML/Apple Music/CD)
●フルニエ(Vc) W.ケンプ(Pf) 1965年2月パリライヴ盤(NML/Apple Music/CD)
●ペレーニ(Vc) シフ(Pf) 2001年12月、2002年8月セッション盤(NML/Apple Music/CD)
●ケラス(Vc) アレクサンドル・メルニコフ(Pf) 2013年10、12月セッション盤(NML/Apple Music/CD)
ブラームスのチェロ・ソナタ第1番は
●フルニエ(Vc) バックハウス(Pf) 1955年5月セッション盤(NML/Apple Music/CD)
●ペレーニ(Vc) コチシュ(Pf) 1980年セッション盤(NML/Apple Music/CD)
●ケラス(Vc) タロー(Pf) 2017年3月セッション盤(NML/Apple Music/CD)
あたりである。
今回の水野優也の演奏も、なかなかのもの。
上記の名盤たちと比べると、速いパッセージ等での音程の確かさ、音のなだらかさといった点で分が悪いけれど、それでも他の多くの演奏よりは良い。
ルバートやヴィブラートやポルタメントを濫用しない、かといって無味乾燥でもない、品のある自然な表現が好ましく、その点では上記の名盤たちに共通している。
先日、彼が日本音楽コンクールで優勝し(その記事はこちらやこちらなど)、全部門を通じての最優秀賞である増沢賞まで受賞したのも頷ける。
また、コンクールでも彼の伴奏を担当したピアニスト五十嵐薫子も、ベートーヴェンやブラームスに合った力強い演奏を聴かせている。
上記の演奏動画は11月5日(木)23:59までの限定公開であるため注意されたい。
なお、この動画はシャネル・ピグマリオン・デイズ2020という演奏動画配信企画の一環だが、この企画の今後の配信スケジュールはこちら。
■配信スケジュール(全5回)■
第4回: 11月6日(金) – 11月12日(木) 八木 大輔(ピアノ)
第5回: 11月13日(金)-11月19日(木) 鈴木 玲奈(ソプラノ)
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