(丸山凪乃のライヴDVD ショパン バラード第1、4番 ワルツ第2番 マズルカ作品59) | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。

前回の中川真耶加のライヴDVDに引き続き(その記事はこちら)、今回は丸山凪乃の2016年8月5日の宗次ホールでのライヴDVDを視聴した。

この公演には私は行っていないので、聴くのは今回が初めて。

曲目は以下の通り。

 

 

シューマン:アベッグ変奏曲 op.1

スクリャービン:エチュード 嬰ハ短調 op.2-1

スクリャービン:エチュード 嬰ヘ短調 op.8-2

ショパン:ワルツ 第2番 変イ長調 op.34-1

ショパン:マズルカ 第36番 イ短調 op.59-1

ショパン:マズルカ 第37番 変イ長調 op.59-2

ショパン:マズルカ 第38番 嬰ヘ短調 op.59-3

リスト:パガニーニ大練習曲 第3番 嬰ト短調 S.141/3 「ラ・カンパネラ」

ショパン:エチュード 第19番 嬰ハ短調 op.25-7

ショパン:バラード 第1番 ト短調 op.23

ショパン:バラード 第4番 ヘ短調 op.52

 

 

ランチタイムコンサートと思えない、盛りだくさんのプログラムである。

しかも、弱冠16歳にして表現が成熟している。

記録用DVDのあまり良くない音質でも、彼女の表現力はよく伝わってくる。

ロマン的な解釈だが、ロマンティックな曲想を楽しむというよりは、曲に内在するロマン性を追求するような、真剣な演奏。

マズルカop.59やバラード第4番といったショパン後期作品の深い内容に負けないばかりか、こういった作品でこそ彼女の真価を発揮している(ただし、ミスや弾き直しが多いのが玉に瑕だが)。

初期作品であるシューマンやスクリャービン、ショパンのワルツやエチュードも、初期とは思えない充実した演奏内容。

のちに私が彼女の実演を聴き感銘を受けた「ラ・カンパネラ」も、この頃からすでに素晴らしい(その実演の記事はこちら)。

今後も期待したいピアニストである。

 

 

なお、宗次ホールのこれまでのライヴDVDについての記事はこちら。

 

中川真耶加のライヴDVD ショパン 即興曲第3番 舟歌 スケルツォ第1番 マズルカ第32番

 

 


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