大阪フィルハーモニー交響楽団
第535回定期演奏会
【日時】
2020年2月21日(金) 開演 19:00 (開場 18:00)
【会場】
フェスティバルホール (大阪)
【演奏】
指揮:秋山和慶
ヴァイオリン:辻彩奈 *
管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団
(コンサートマスター:崔文洙)
【プログラム】
ハチャトゥリアン:組曲「仮面舞踏会」
プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲 第2番 ト短調 作品63 *
チャイコフスキー:交響曲 第1番 ト短調 作品13 「冬の日の幻想」
大フィルの定期演奏会を聴きに行った。
指揮は、日本の指揮界の重鎮の一人、秋山和慶。
今回、用事のためプログラムの前半を聴くことができなかった。
特に、ヴァイオリニストの辻彩奈の実演を初めて聴くのを楽しみにしていたのだが、残念である(なおアンコールはなかった)。
プログラムの後半は、チャイコフスキーの交響曲第1番。
この曲で私の好きな録音は
●カラヤン指揮 ベルリン・フィル 1977年12月9、10日、1979年1月26、29日、2月20日セッション盤(NML/Apple Music/CD)
●V.ユロフスキ指揮 ロンドン・フィル 2008年10月22日ロンドンライヴ盤(NML/Apple Music/CD)
あたりである。
そもそもこの曲は、チャイコフスキー26歳頃の作で、のちの「ロメオとジュリエット」や交響曲第4番の片鱗をのぞかせてはいるものの、やはり若書きであることは否めないように思う。
当時この若さでモスクワ音楽院の教授に就任し、将来を嘱望されていた彼の、溢れんばかりの希望が感じられる曲ではあるのだが(特に終楽章)。
チャイコフスキーは、メンデルスゾーンやショパンやシューマンはもちろん、ブラームスやグリーグと比べてもやや遅咲きの人であった。
その分、30歳代の発展、40歳代の洗練、そして50歳代の深化には目を見張るものがある。
というわけで、カラヤンやユロフスキくらい華やかに美しくやってくれると楽しめるのだが、基本的には少し苦手な曲。
今回の秋山和慶&大フィルの演奏は、どちらかというと真面目でかっちりしたアプローチ。
あまり色を付けず、素材そのもので勝負する分、かえってこの曲の未熟さを浮き彫りにしてしまったかもしれない。
とはいえ、大フィルの質の高さ(特に終楽章の第2主題におけるヴィオラや、フガートにおける第1・第2ヴァイオリンといった、弦セクションの美しさ)は今回も健在だった。
(画像はこちらのページよりお借りしました)
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