(好きな日本人ピアニスト 50選・10選) | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。

読者登録させていただいているブロガーの方の記事で知ったのだが、クラシック音楽の演奏会やイベントを企画する「ららら♪クラブ」というサイトで、「あなたの好きな日本人ピアニスト・ベスト3」を選ぶという人気投票が先日行われた(投票結果のページはこちら)。

集計結果の上位3名は反田恭平、藤田真央、牛田智大と予想通りの面々で、根強い人気が窺われる。

 

 

私も投票してみようと思ったのだが、悩んだ挙句、結局できなかった。

私には、非常に難しい。

好きなピアニストが多すぎるのである。

3人だなんて、とても選べない。

以前の記事で、好きなピアニストを50人選んだことがある。

 

好きなピアニスト 50選

 

このときの記事では、世界のピアニストから50人を選んだ。

今回は、日本のピアニストから、好きな人をまず50人に絞り込んでみる(クラシック音楽の、かつモダン・ピアノの奏者に限る)。

生年によって5期に分類し、それぞれ10人ずつ選んでみた(ただし生年が分からない人も多いので分類はいい加減です、間違っていたらごめんなさい)。

 

 

1. ~1985年頃

田中希代子

井上直幸

内田光子

鈴木弘尚

松本和将

津田裕也

古川まりこ

山本貴志

佐藤卓史

吉田彩華

 

2. 1986~1990年頃

吉武優

萩原麻未

寺元嘉宏

中桐望

深見まどか

鯛中卓也

坂本彩

今田篤

加藤大樹

齊藤一也

 

3. 1991~1993年頃

伏木唯

石井楓子

黒岩航紀

矢野雄太

内匠慧

三浦謙司

木村友梨香

務川慧悟

佐藤元洋

中川真耶加

 

4. 1994~1996年頃

反田恭平

鈴木美穂

高御堂なみ佳

天川真奈

リード希亜奈

角野隼斗

小林愛実

桑原志織

小林海都

正田彩音

 

5. 1997年頃~

千葉遥一郎

平間今日志郎

古海行子

藤田真央

永康毅

丸山凪乃

牛田智大

太田糸音

亀井聖矢

今井理子

 

 

以上である。

直感で選んだので、別のときに選んだら多少変わるだろうけれど、とにかくこの50人はみな優れた個性と音楽的感性とを持つ人たちだと思う。

このほか、録音または実演に接することのできる日本人ピアニストとしては、澤田柳吉、久野久、井口基成、原智恵子、田中園子、安川加壽子、田村宏、園田高弘、フジ子・ヘミング、遠山慶子、館野泉、岩崎淑、高橋悠治、宮沢明子、中村紘子、高橋アキ、遠藤郁子、野島稔、神谷郁代、野平一郎、海老彰子、角野裕、渡辺健二、藤井一興、迫昭嘉、岡田博美、伊藤恵、小山実稚恵、清水和音、小川典子、仲道郁代、高橋多佳子、熊本マリ、若林顕、有森博、藤原由紀乃、及川浩治、田部京子、野原みどり、児玉麻里、近藤嘉宏、大井浩明、青柳晋、横山幸雄、宮谷理香、児玉桃、佐藤美香、奈良希愛、川島基、岡田将、酒井茜、高田匡隆、菊地裕介、梯剛之、岡本麻子、新井由佳梨、菊池洋子、赤松林太郎、川村文雄、広瀬悦子、上原彩子、佐野隆哉、根津理恵子、泊真美子、河村尚子、三浦友理枝、大崎結真、大嶺未来、福間洸太朗、清塚信也、萬谷衣里、山田剛史、泉ゆりの、吉田友昭、坂本真由美、小菅優、前田拓郎、外山啓介、喜多宏丞、峯麻衣子、岩崎洵奈、中野翔太、関本昌平、後藤絵里、長富彩、田村響、佐野主聞、大伏啓太、須藤梨菜、工藤奈帆美、沼沢淑音、五味田恵理子、前山仁美、辻井伸行、渡辺友理、永野光太郎、梅村知世、浦山瑠衣、兼重稔宏、松岡優明、尾崎有飛、實川風、金子三勇士、宮崎翔太、木米真理恵、黒木洋平、野木成也、酒井有彩、栗田奈々子、大平達也、菅原望、伊藤茉里、臼井秀馬、重野文歌、岡田奏、小塩真愛、野上真梨子、北村朋幹、梅田智也、土井千咲綺、片田愛理、鐵百合奈、高木竜馬、安並貴史、有島京、中村芙悠子、竹田理琴乃、阪田知樹、廣田響子、奥谷翔、中迫研、鶴澤奏、久末航、田母神夕南、篠永紗也子、三重野奈緒、小井土文哉、中島英寿、中村優似、小野田有紗、松田華音、樋口一朗、尾崎未空、武岡早紀、堀内麻未、上田実季、近藤愛花、上原琢矢、秋山紗穂、沢田蒼梧、佐川和冴、黒木雪音、山﨑亮汰、吉見友貴、永井希望、八木大輔などが挙げられる。

 

 

私の選んだ50人は、田中希代子、井上直幸、内田光子の3巨匠を除くと、みな1970年代以降の生まれの若手ピアニストたちとなった。

これは、未来ある若手ピアニストを年配のピアニストよりも応援したいからというわけでもなければ、まだ若手だから判断基準を甘くしているというわけでもない。

日本のピアニストのレベルが以前よりも上がってきており、若手ピアニストに良い人材が多いからである。

昔は本場ヨーロッパのピアニストになかなか及ばなかったが(主に技術面よりも芸術面で)、1970年代以降の生まれの日本人ピアニストからは、世界レベルの才能がたくさん出てきている。

おそらく、高度経済成長後の1970年代頃から日本の生活水準が上がり、ピアノ人口が増えたためだろう(日本のピアノ普及率の年次推移についてはこちらのページに詳しい)。

 

 

これはちょうど、1世紀前のドイツ、オーストリアの状況と似ているように思う。

1871年に統一を果たしたドイツは以後国力を増し、生活水準が上がり、おそらくピアノ人口も増えていったのだろう。

この頃のドイツ語圏では、ブルーノ・ワルター(1876年生まれ)、エゴン・ペトリ(1881年生まれ)、アルトゥール・シュナーベル(1882年生まれ)、エリー・ナイ(1882年生まれ)、ヴィルヘルム・バックハウス(1884年生まれ)、エトヴィン・フィッシャー(1886年生まれ)、ヴァルター・ギーゼキング(1895年生まれ)、ヴィルヘルム・ケンプ(1895年生まれ)といった名ピアニストたちが綺羅星のごとく輩出した。

その後は二度の大戦や恐慌のためドイツの国力は弱まり、名ピアニストも減っていったが、現代の日本ではそうならないことを切に願う。

 

 

日本人ピアニストのことに話を戻す。

上記50人からさらに絞り込んで、好きな日本人ピアニスト10人を選びたい。

まずは、ピアニストの花形といえるかもしれない「ショパン弾き」を、上述の5期からそれぞれ一人ずつ選ぶとすると、

 

1. 山本貴志

2. 鯛中卓也

3. 中川真耶加

4. 小林愛実

5. 藤田真央

 

となる。

この5人は、日本を代表するショパン弾き5人と言って差し支えないと私は考えている。

この5人に、ショパン弾き以外の名ピアニストを5人加えて、

 

松本和将

山本貴志

佐藤卓史

鯛中卓也

石井楓子

中川真耶加

小林愛実

桑原志織

古海行子

藤田真央

 

この10人を、私の好きな日本人ピアニストに選ぶこととしたい。

これ以外にも入れたかった人はたくさんいて、内匠慧、務川慧悟、小林海都、平間今日志郎、丸山凪乃あたりは特に惜しまれる。

この5人も含めて、15選としても良かったかもしれない。

でも、そうしていたらこの人も、あの人もと次々増えていってしまうので、とりあえず上記の10人に決めておく。

この10人は、それぞれタイプの全く異なる十人十色の個性を持つピアニストたちだが、真に特別な才を有する10人である。

 

 

そして、これ以上絞って3人にするのは、あまりにも悩ましいので諦めることにしたい。

皆さんなら、どのピアニストを選ばれるだろうか。

 

 


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