リエージュ・フィルハーモニー管弦楽団 東京公演 アルミンク サン=サーンス 交響曲第3番 ほか | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

トリフォニーホール・グレイト・オーケストラ・シリーズ2018/19

アルミンク&ベルギー王立リエージュ・フィルハーモニー管弦楽団. 

 

【日時】

2019年6月30日(日) 開演 15:00 (開場 14:30)

 

【会場】

すみだトリフォニーホール 大ホール (東京)

 

【演奏】

指揮:クリスティアン・アルミンク

ギター:鈴木大介 *

オルガン:ティエリー・エスケシュ **

管弦楽:ベルギー王立リエージュ・フィルハーモニー管弦楽団

 

【プログラム】

ルクー:弦楽のためのアダージョ

タン・ドゥン:ギター協奏曲 「Yi2」 *

サン=サーンス:交響曲第3番 ハ短調 作品78 「オルガン付」 **

 

※アンコール(ソリスト) *

サミー・フェイン/武満徹:シークレット・ラヴ

 

※アンコール(オーケストラ)

チャイコフスキー:「エフゲニー・オネーギン」 より ポロネーズ

 

 

 

 

 

リエージュ・フィルの来日公演を聴きに行った。

クリスティアン・アルミンクは、以前の記事にも少し書いたけれど(その記事はこちら)、透明でクリスタルな響きを生み出すことのできる指揮者である。

今回、前半プログラムのルクーとタン・ドゥンはともに聴き慣れない曲で、特に後者は指揮者が手拍子したり、各楽器が雑音(?)を順次鳴らしていったりと、何やら変わった曲だったけれど、それでもアルミンクが振ると大変に澄んだ弦の音色、クリアな管の音色が印象的だった。

なお、ギターの鈴木大介は良かったようにも思ったが、曲が曲だけによく分からなかった。

 

 

後半プログラムは、サン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付」。

こちらも良い演奏だったが、予想したよりも肩に力の入った、熱演系のアプローチだった。

この曲では、私は

 

●ネゼ=セガン指揮モントリオール・メトロポリタン管 2005年12月7、8、10日セッション盤(NMLApple MusicCD

●ネゼ=セガン指揮ロンドン・フィル 2014年3月26日ロンドンライヴ盤(NMLApple MusicCD

 

のようなすっきり洗練された演奏が好きなので、今回の演奏は好みとは少し違った。

とはいえ、第1楽章後半の緩徐部分ではアルミンクならではの美しい弦の響きが聴かれたし、第2楽章後半では壮麗なオルガンの響きを生で聴くとやはり迫力があった。

 

 

アンコールは、チャイコフスキーのポロネーズ。

昨年聴いた西本智実のずっしりと華やかな同曲演奏(そのときの記事はこちら)とはまた違った、風通しのよいアプローチ。

チャイコフスキーのイメージとは少し異なるけれど、アルミンクらしくてこれはこれで良かった。

 

 

余談だが、アルミンクというと、以前彼の指揮、アリーナ・イブラギモヴァの独奏で聴いた、ベルクのヴァイオリン協奏曲の名演を思い出す。

第2楽章後半に出てくるバッハのコラール、あの木管のハーモニーの透明な美しさを、忘れることができない。

あの曲を、この2人の取り合わせでどうかもう一度やってくれないものだろうか(録音もぜひしてほしい)。

 

 

 

(画像はこちらのページよりお借りしました)

 

 


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