つづきから
*
「こんのクサレ猫耳!今度はミートボール食ってんじゃねーか!」
「ミートボール食ワレタグライデ、ガタガタウルサイネ!」
って、まだやってんのかよ、お前ら!
新八がのけぞるのと、神楽ちゃんが右手を大きく振りかぶるのが同時だった。
キャサリンめがけてパンチを放つつもりだったのだろう。
しかし、神楽ちゃんが大きく引いた右手は、
不幸なことに前の席の桂くんの後頭部にクリティカルヒットした。
「―!」
桂くんは声もなく机に突っ伏し、後頭部のたんこぶからプスプス煙が上がる。
と、今度はそこへ妙の怒号だ。
「いいから、私の席から離れろやァァァァ!」
妙と近藤くんのバトル(というか一方的な私刑《リンチ》)
もまだ続いていたようである。
「今日の私は月からの使者で機嫌がわりーんだよおっ!」
声とともに、妙はファッション雑誌をぶん投げた。
狙いは勿論近藤くんの顔面だったのだが、
「あぶっ!」
と、とっさに近藤くんはそれをかわし、その結果、
気円斬ばりの殺傷力を伴って放たれたファッション雑誌は、
長谷川くんの後頭部に直撃―。
「やっおありここはド短期で・・・・・・ごふっ!」
長谷川くんは机に突っ伏し、アルバイト雑誌にドロリと血が広がる。
かと思うと、
「てめっ、今度は自殺系サイトにアクセスしてんじゃねえかあ!」
「あれ、土方さん、前に『一度でいいから本物の彼岸花を見てみたい』って・・・・・・」
「言うかァ、そんなこと!どんな望みだ、それは!」
逃げる沖田くんを追う土方くん。
ダメだ・・・・・・と新八は思う。
なにごともなく、なんて願いは、3年Z組には通用しない。
この馬鹿どもの騒ぎっぷり。学級崩壊なんて言葉じゃ生ぬるい。
これじゃ、まるで学級メルトダウンだよ・・・・・・。
新八がが心中にそう呟いていたときである。
教室の前の引き戸がガラリと開けられた。現れたのは一人の男。
眼鏡も白衣もネクタイも、全てをだらしなく身につけた、白髪で天然パーマの男。
その人物は、くわえ煙草でこう言った。
「朝からうるせーぞ。中二のノリですか、コノヤロー」
Z組の担任教師―坂田銀八先生、その人であった。
*
つづく
疲れたぁ~