3年Z組銀八先生 5 | 銀さんのリアルなつぶやきブログ

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内容はほとんどリアルのことばっかなのでまぁ興味あったらみちゃって~

つづきから


                           *


そこには、ものすごくリアルなタッチで描かれた―謎の生物がいた。


謎、としか言えないその生物は、まるでペンギンのオバケ。


もう少し詳しく言うなら、ペンギンの体にアヒルの顔を持った、


アバンギャルドきわまりない外見の生物である。


「知っているだろ?俺のペット、エリザベスだ」と桂くん。


「知ってるけど・・・・・・」


知ってるけど、コメント不能だ。なぜ今、それをノートに描く?


しかも、なぜそんなにリアルなタッチで描く?


あ、今、桂くんちょっとだけ笑った。なぜ笑う?


新八はぎこちなく笑みを返し、桂くんから視線を外した。


桂くんが向かう先は、どんなゴールが待っているのかわからない。


深追いは危険だ。


で、そんな桂くんの席から、一列置いた左の席では、


長谷川泰三くんが真剣な表情でアルバイト情報誌をめくっていた。


サングラスをかけ、顎に髭を残した長谷川くん。


おっさんっぽい外見なのは、事実長谷川くんがおっさんだからだ。


「やっぱ深夜以外で時給千円以上のバイトってのはねーもんだな」


なんて呟きがきこえてくる。いやいや長谷川くん。


朝から流血沙汰も困るけど、そのブルーなノリもどうかと思いますよ。


でもって、その長谷川くんのいる列の一番後ろの席では、


一人の男子生徒が黙々と編み物に没頭していた。


わあ、朝からほのぼのね、なんて言ってる場合ではない。


この生徒、名前をヘドロというのだが、


端的に言わせてもらうと顔がメッチャ恐い。


鎌倉時代の仏教彫刻を思わせる雄々しき顔貌―と言うと格調高そうだが、


有り体に言うなら鬼みたいでおっかない。


ライオンのようなたてがみが後頭部から首の周りを覆い、


側頭部からは水牛のように湾曲した角が一対生えている。


そんな御仁がせっせと編み物に精を出しているのだから、


本年度ベストミスマッチ大賞はこの人に決定、てなものである。


ただ、ヘドロくん本人の名誉のために書いておくと、


この人、すごく優しい方である。


花や動物を愛し、争いごとは好まない。あ、今、目が合った。


えーと、すいません。やっぱり恐いです・・・・・・。


と、まあ、こんな具合にZ組というところはキャラの宝庫みたいな場所でもある。


今紹介した以外にも強烈な輩がわんさといるし、


ほんともう、ここまで来ると学び舎っていうよりアミューズメントパークだよね、


という感じすらする。


今日も一日。なにごともなく過ごせればいいけど・・・・・・と新八が


そっと眼鏡を押し上げたときだ。


神楽ちゃんの大音声が教室に響いた。―



                                      つづく




では~