こんにちは。
お読みいただきありがとうございます。
ニュースで報じられていますが、飲食店向けの業務用食材を扱う大規模スーパーのMETROが日本から撤退するそうです。私の住んでいる埼玉県川口市内にも大きな店舗があるのは知っていましたが、飲食店向けの会員制の店舗で、一般のお客さんはこれまで入場できませんでした。改めてWebサイトを見て、毎週土曜日が一般開放日となっていることや、METROがドイツを本拠地とする世界的な規模の企業だということも知りました。これは無くなる前に行かねばということで、2週続けて行ってきました。
買い物かごは無く、店内はカートを押して歩く
まず、ファーストインプレッションとしてデカいです。業務用の食材の取り扱いで、この規模はすごいですね。店舗の面積もさることながら、5m高はあるラックが組まれており天井もかなり高いです。行ったことはないのですが、コストコもこんな感じの作りなのでしょうか。IKEAの出口レジ直前に並ぶ商品ラックを思い出しました。基本的にはお客さんが購入する商品は1段目に、その上段に在庫が置かれているようです。ちょっと仕事の視点になりますが、主たる商品が食品ということもあって、木製のパレットは見かけません。ほとんどの在庫品はプラスチック製のレンタルパレットに載っています。撤退・閉業となると、この店舗だけでも相当数の空パレットが発生するだろうなと余計なことを考えてしまいました。
お店は入口と出口が分かれていて、この部分は一方通行です。ただ、IKEAのように順路があるわけではないので、店内は自由に歩き回ることができます。
お店に入ると青果、鮮魚、冷凍食品、加工食品、コーヒーやお酒などの売場が並んでいます。青果や鮮魚を扱っているのは意外でした。一般のスーパーでは見ることのない外国の野菜もありました。また、テイクアウト用の包装材料や洗剤、殺虫剤などもあり、おおよそ飲食店で消費するであろうものはひと通り揃っているようです。
店内の一角に入口がビニールカーテンになっている大きな部屋があり、チーズなどの乳酪製品や麺類、ハム、ソーセージなどのデイリー品(日配品)売場となっています。チーズの品揃えは抜群に多く、見たことのないチーズがたくさん並んでいました。
様々なチーズが並んでいる
ハム、ソーセージ売場
この部屋の続きで精肉売場があります。商品のほとんどは産地や部位ごとに切り分けてパックされた“肉塊”そのもので、スーパーの精肉売場とは趣がまるで違います。焼肉店で見たことのある名前の部位の肉塊がいくつもありました。
それにしてもこの2部屋はとにかく寒い!真夏なのを忘れるぐらいの寒さで5分もいると体の芯まで冷え込みます。それもそのはず、この2部屋は部屋そのものが冷蔵庫(チルドルーム)の温度帯となっているようです。これでは落ち着いて買い物ができないじゃないかということで、入口横のサービスカウンターに貸出用の防寒着(上着)がありました。半袖の上に羽織ることのできるブルゾンなどを持参してもいいかもしれません。
● 普段目にすることのない珍しい食材が多い
- こんなものも売っているんだ!という珍しい食材や商品が多く並んでいます。たとえば薄皮を剥いたニンニクがぎっしり真空パックされた商品とか、スーパーではお目にかかることのない類のものです。飲食店を営んでいらっしゃる方には当たり前なのかもしれませんが、素人の私にはとても珍しく感じる商品が多いです。
● 駐車場はそれほど広くない
- お客さん用の駐車場はそれほど広くありません。店舗の大きさからホームセンターや大規模スーパーの感覚で行くとちょっと違和感を覚えます。これは私のような物見遊山の一般客を相手にしていないからでしょう。仕事の買い物だったら目的のものを買ってさっさと帰る方がほとんどなのだと思います。
● 特に値段が安いわけではない
- 看板には“卸”という文言がありますが、まとめ買いを別とすれば安さを期待するお店ではありません。前述のとおりここに来ないと買えない珍しいものも多く、チェーン展開している業務スーパーとはベクトルの違うお店だと感じました。
なかなか興味深いお店で撤退はとても残念ですが、お客さんである飲食店がコロナ渦で軒並み悲鳴を上げている昨今、METRO社も相当厳しい状況であることは容易に想像できます。
もっと早く一般公開日を設けてくれていればという気がしなくもないのですが、一般客の購買力など高々知れていますし、タイミングが悪かったと思うしかないのでしょうか。
9月からは毎週土曜に加えて日曜も一般公開日となるようです。また、閉店を控えたクリアランスセールが始まっているようなので、お目当ての商品があるなら早めに行ったほうがいいかもしれません。冷蔵・冷凍食品を購入するならクーラーボックスと保冷剤は必須です。


