こんにちは。
お読みいただきありがとうございます。

 

先々週末、やってしまいました。適当に書き進めていた文章を下書き保存したつもりだったのですが、何をとち狂ったのか公開のボタンを押してしまったらしく、直後にいいね!の通知が来て初めて気がつくという…。慌てて削除しましたが、いいね!を押してくださった方、本当に申し訳ございませんでした。ということで、地図や方向感覚に関する記事は、改めてきちんと書き直して公開します。

 

今回は、iPhone SE2で楽天モバイルを使ってみてわかったことを書いてみます。

 

 

フィールドテストモード

 

以前書いたように、手持ちのiPhone SE2に楽天モバイルとIIJmioを同居させて、楽天モバイルを通話専用に、IIJmioをデータ通信専用として使っています。これまで楽天モバイルのSIMを挿していたAndroidの端末はドコモ向けで、Band18/26に対応していなかったので楽天モバイル回線(Band3)しか使えませんでした。これを逆手に取ってBand3専用の電測遊びができていたのですが、iPhone SE2はパートナー回線(Band18/26)にも対応しているので、状況に合わせてシームレスにBand3からBand18に切り替わってしまいます。しかも、Androidと違ってiOSにはサードパーティ製の電測用のアプリやユーティリティが存在しないので、フィールドテストモードを使って各種情報を確認するしかありません。フィールドテストモードはいろいろなページで紹介されていますが、電話アプリのキーパッドから次の13個のキーを順番に押していきます。

 

3 0 0 1 1 2 3 4 5

 

最初と最後を [] で挟み、後半の [1] ~ [5] を [] で挟みます。間違えずに最後の [] を押すと画面の上部の 番号を追加 のところが FieldTest携帯電話 の表示に変わります。最後に下の発信ボタンを押すとフィールドテストモードに入ります。

 

フィールドテストモードには Dashboard と All Metrics の2つの画面があるようで、最初に表示されるのが Dashboard の画面(左側の家のアイコン)になっていると思います。Dashboard は不要な項目を左スワイプで削除していき必要な項目だけを残すことができるようです。家のアイコンの右にある のようなアイコンを押して All Metrics に切り替えて、いちばん上の Radio Access Technology を押します。

 

 

私の場合はデュアルSIMなので Rakuten と Carrier の2つの切り替えボタンが表示されています。いちばん上の kCTCellMonitorBandInfo の値が現在掴んでいる Band を表していて、この画面では Band3、つまり楽天モバイルの自社回線を表しています。この画面の中で kCTCellMonitorMCC が440、kCTCellMonitorMNC が11になっていることから楽天モバイルの自社回線(Band3)と接続していることを表しています。パートナー回線(KDDI)に接続すると kCTCellMonitorBandInfo の値が18や26に変わり、 kCTCellMonitorMNC も5xに変わります。この表示はリアルタイムに変わるようです。参考までにパートナー回線(Band18)を掴んでいるときの表示です。

 

 

 

パートナー回線から復帰しない

 

注意して観察していると、いったんパートナー回線(Band18)を掴んでしまうと自社回線エリアに入っても離さない(Band3に復帰しない)事象を確認しました。不思議に思い、さすがにここなら切り替わるだろうと楽天モバイルの基地局のすぐ近くまで行って様子を見ましたが、何分待ってもBand18のままです。楽天モバイルの基地局はまれに停波していることがあるので、近くの別の基地局のそばに移動してみましたが状況は変わりません。不安になって機内モードをON/OFFしてみるとあっさりBand3に切り替わります。どうやら機内モードをON/OFFしないかぎりパートナー回線を使い続けるようです。

 

いったんパートナー回線に切り替わる場所に移動して、どこで自然にBand3に切り替わるのかを観察しながら移動してみました。春日部市→越谷市→草加市→川口市とずっとBand18に接続されたまま移動し、首都高川口線(S1)のガードをくぐった数十メートル先で自然にBand3に切り替わりました。地図にするとこんな感じで、Band18Band3となります。

 

 

KDDIが公開している 楽天モバイル向けローミングサービス提供エリア というWebページで現在のローミングエリア(パートナー回線エリア)を確認することができますが、上の地図をこのページのマップで見るとこんな感じです。

 

 

オレンジ色のローミングエリアを外れた途端にBand3に復帰していることがわかります。

 

 

シーケンスの見直しが必須か?

 

私自身は楽天モバイルは通話とSMSのみでデータ通信を使わないので特に問題はありませんが、一般的なデータ通信を含む使い方をしていてローミング接続エリアに入る人は要注意です。いくら楽天モバイルの自社回線エリアが拡充してきているとはいえ、屋内を含む弱電界エリアでいったんパートナー回線に切り替わってしまうと、ずっとパートナー回線のままになってしまい、気づかないうちにパートナー回線の容量を使っている状態になる可能性が高いです。そのままローミング接続エリアに居続けると、あっという間に5GB/月の上限に達してしまうことになりかねません。楽天モバイルも接続料として1GBあたり約500円のデータ通信量をKDDIに払っているそうですし、経営的にこれが好ましい状態とは思えません。

 

前述のとおり、iPhoneには回線種別を表示するユーティリティがないのでフィールドテストモードで確認しないとそのこと自体に気づきません。この現象が私の使っているiPhone SE2固有のものなのか、他のiPhoneでも同様の状態になるのかはわかりません。この春にiOS14.5で楽天モバイルのネットワークに正式対応し、iPhoneの取り扱いもスタートしています。遅かれ早かれローミング接続は順次終了していくでしょうが、地方の山間部などではしばらく残ると思います。パートナー回線から自社回線への切り替わりのシーケンスは是非見直していただきたいです。