こんにちは。GNJPでエチオピア事業を担当している田代です。
現在、現地事業担当としてエチオピアの首都アディスアベバに駐在し、難民支援事業などの調整を行っています。
エチオピア人の友人の家に招待され、クリスマスを一緒に祝う機会があったので、今回はエチオピアのクリスマス文化をご紹介したいと思います。
エチオピアでは、1月7日にクリスマスが祝われます。西洋とは異なる日に祝われるのは、国内で最も大きな宗教の一つであるエチオピア正教会が、グレゴリオ暦(西洋のカレンダー)とは異なるユリウス暦に基づいているからです。また「クリスマス」は、エチオピアのアムハラ語では「ゲンナ」と呼ばれます。
エチオピアのクリスマスは伝統的には宗教的な儀式や祈りが中心でしたが、近年では首都を中心に、西洋のようにクリスマスツリーを飾る家や商業施設も増えています。
友人宅のクリスマスツリー。男の子が着ているのはエチオピア正教会の伝統衣装。
エチオピアでは、早朝から教会でお祈りをささげた後に、家族や友人、近所の人たちと家で食事を楽しむことが一般的です。友人宅ではまず、お祝い料理であるドロワットが振舞われました。ドロワットは2日間ほど時間をかけて調理される鶏肉の煮込み料理で、これをエチオピア人の主食であるインジェラ(テフという穀物でできたクレープ状の生地)で包んで食べます。デミグラスソースに少しスパイスがかかったような味で、鶏肉にも味がよくしみ込んでおり、とても美味しかったです。
ドロワットとインジェラ
またエチオピアのクリスマスでは、ご近所同士で牛を共同で解体し、その新鮮な生肉を食べることも伝統的な習慣の一つです。私自身はお腹が弱く遠慮してしまいましたが、エチオピアでは生の牛肉はごちそうとされており、友人宅に集まったエチオピア人も皆おいしそうに食べていました。
牛の生肉
更に、エチオピアでお祝い時に行われる伝統的なコーヒーセレモニーも行われました。ポップコーンやダボと呼ばれる自家製のパンと一緒に、クリスマス用にテフや小麦など様々な穀物を使用して醸造された自家製ビール(テンラと呼ばれる)も振舞われました。
コーヒーセレモニーの様子
ポップコーン、ダボ(自家製パン)、テンラ(自家製ビール)
このように、エチオピア人の友人家族から温かいおもてなしを受け、ユニークなクリスマス文化に触れることができた印象的な一日でした。