ガリシア対クラシコ。 2 | ≪バレンシアのサッカーを追え!≫

≪バレンシアのサッカーを追え!≫

シーズン終盤、残り2試合。
レアル・ソシエダとついに同勝ち点に!
ホーム最終戦の勝利を目指せ!Amunt Valencia!


“Valencia C.F.”の情報、試合考察、
選手のコメントを現地より記事としてお伝えします。(残り8日。)


さて、前回は、デポル側から見たガリシア地方の衰退を。
今日は、セルタ側からみたガリシア地方の問題点を検証します。

<セルタ>

苦い降格と下位リーグを抜け出せずに彷徨った数年を経てのプリメーラ復帰。
多くの期待と不安の入り混じったファンの声も空しく、19位。

早くも残留争いを強いられる結果となったわけだが、ライバルであるデポルティーボに比べると傷は浅く、多くの可能性に満ち溢れているとも言える。


[問題点]
いくつかある問題点を初めに。

・集中力の欠如
・決定的場面の数に比例しない得点力

この二つが主なネガティブ要素。
特に集中力の欠如が多いのが、DFラインの4人。

(ここにパコ・エレーラの解任とレシーノの就任による監督交代も含まれるとは思うが、今回のテーマと逸れるので省略。)


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パコ・エレーラ。開幕から面白いサッカーを追及していたように思えるが、順位を考えると解任も止む無し。

マドリー戦では、全体を通して80~85分間もの間、ハイインテンシティを保ち、非常に高い集中力を見せていたのも事実。q
むしろ、失点をする61分までは、高速カウンターと多彩な攻撃アイディアを持ってして勇敢に戦っていた印象だ。

しかし、試合の残り時間に関わらず、要所で集中力を欠いた5分間が1-2で敗戦するという結果を招いたように思える。

その数分間が他の上位クラブとの違いであり、セルタに足りない数分間なのだろう。
とはいえ、バレンシアも無駄な失点をするクラブの一つであるのは間違いない。
では、何故セルタとの差がついているのか。

それが、第二の決定的場面の割に点が決められないというところにある。
先にも書いたようにボールを奪ってからのセルタの高速カウンターは、見事なもの。

また、中盤のアレックス・ロペス、クローン・デリ、アウグスト・フェルナンデスら技術力の高い選手がいることで攻撃の形にバリエーションすらある。

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裏を取る際のアイディアと運動量に定評のあるクローン・デリ。夏に加入。

プレー選択に関しても戦術的にも最良の選択をしているにも関わらず、何故シュートが決まらないのか?

個人的に思う部分を上げると以下の3つ。

・ラストパスの不正確さ。
フィニッシャーが、一番打ちやすいタイミングでのパスが入っていない。

・得点者が固定されている。
チーム内で得点を取れる選手がほぼ決まってしまっている。9得点を挙げているイアゴ・アスパス頼みな部分が大きい。

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チーム内得点王。チェルシーやレディング、夏にはバレンシアも獲得に乗り出しました。緩急をつけたドリブルからの左足一閃が魅力。

・新加入選手のフィットネス不足。
パク・チュヨン(夏)、プラニッチ(冬)、オレジャーナ(冬)の3人は、ゲームにこそ貢献するが得点機会を反故にする回数も多い。

この3点。特に2番目のイアゴ依存の部分が大きいのが問題。
ベルメホやアレックスの得点も目立っていた記憶なのだが、プリメーラでは未だ影を潜めたままである。

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アレックス・ロペス。セルタの核とも言える存在。オウビーニャとともに中盤を支えます。

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マリオ・ベルメホ。多くのクラブを渡り歩いた大ベテラン。彼の投入後に流れが変わることもしばしば。

彼らのフィットネスが上がってくること、守備戦術の変更が残留への道を開くのではないだろうかと思う。
CBにスピードがないことを考えると、コンパクトな守備からのショートカウンターに執着するのではなく、相手を誘い込む形でボールを奪い、遅攻と速攻の選択をさせるのも戦術の一つではないかと考える。


ただし、セルタに関してはそこまで悲観することはないだろう。
というのもいくつかの光明があるから。

その中の一つが、若手の台頭。
右ラテラルのレギュラー(こちらも若い)が長期離脱したことでジョニーが出場機会を得ることに成功。まだ若いため、荒削りで守備に綻びを持たせるシーンも多く見られたが正確な縦パスと攻め上がりのタイミングを読む力を見られたので期待したい。

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ジョニー。1994年の新鋭。ぶっちゃけよく知らない笑

衰退するガリシア地方。しかし、デポルとセルタ。
この両クラブには、残留への希望と降格への絶望がはっきりと見て取れる。
今後の結果次第ではあるが、デポルは早々に降格し、セルタは最後まで接戦を続けるだろう。
気になる古豪の行く末やいかに......



さて、今回は最近の状況をあまり知らないクラブの状況を客観的に見て書いてみましたが、いかがでしたでしょうか?
的外れな部分もあるかとは思いますが、あしからず。

今後もよろしくお願いします。
それでは。