旧野上 富高 鉱山 | 鶴嘴さんのブログ

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全国の旧鉱山や旧炭鉱の調査を行っております。

日向市 日知屋に大王山という所があるのだが
以前 鉱山があり採掘していたとの事。

では 調査する事に。

徒歩で北側に歩いて行くと大王山といわれる山が見えてくる。

鉱山跡地に近づいてきたので いつものように現地の方の話を聞く。

現地の方の話では、

「西側の方へと登って行ってから何かしよったごとあるがね~」

との事でした。

この辺りも進行住宅街が多く移り住んできた方々が多くその時代の詳しい事を知る人は少ない。

とりあえず南側 大王中学校から西側へと歩く。

その昔 この中学校の辺りにも多くの坑口があいていたという。


ズリ捨て場か?

探索をおこなったがズリ捨て場らしき場所以外 何も見付からなかった。

続いて 西側へと歩く。

国道10号線沿いに歩いて行くと側溝に勢いよく流れる赤水を発見。


ここだと確信をもち山手の方へ足を進める。

すると、

坑口です。

本坑口と思われる坑口。

内部を覗く、

坑木が今だ残っている。

真っ赤な壁面に酸化物であろうか深い緑色が目立つ。

本坑は 入口から約400mまで掘進していたとの事です。

そして 本坑道のすぐ隣り合わせに、

もう一本の坑口が姿をあらわす。

こちらの坑口は さほど大きくはない。

内部を覗くと、

坑木も無く素堀りの壁面も無かった。

閉山後にコンクリートで覆ったのだろう。

こちらからも真っ赤な赤水が出ている。


その後、
周辺をさがすも 他の目立ったものは 発見できなかった。


近所にお住まいの70代の方は、

「ここに40年前に移ってきたんやが こん会社の所に建物と沈殿池みたいなのはあった」

現在、
建設会社の敷地に建物と真っ赤な赤水が溜まった沈殿池のようなのがあったみたいだ。

その他、
その方の言う事では ここでは金を採掘していたとの事 鉱石的に含有量も高かったとか。

確かに、

昭和18年~昭和27頃まで金を中心に採掘していたみたいだ。

その後、
昭和27年から金、銀、アンチモニー、亜鉛 、鉛、硫化鉄鉱を採掘していた。

そして、
昭和43年に閉山している。


続いて お隣の梶木地区へと向かう。

こちらにも内村 鉱業 梶木 鉱山という金、銀、銅、硫化鉄鉱を採掘していた鉱山があったらしい。


3時間程、歩き調査をおこなったが何も見付からなかった。

データでは、
昭和34年~昭和35年頃の記録があり操業開始や閉山は その前後だろうと推測する。


その他 この日向市には いくつかの鉱山が分布し後日の調査に期待が高まる。

今回も貴重な遺構が見れ現地の方々のお話を聞く事ができたので 心から良かったと思う。